ラッセル・ウェストブルックが史上初の6試合連続トリプル・ダブル、オスカー・ロバートソンの年間記録まであと1回
世にも珍しい『5ポイントプレー』を狙うも、こちらは失敗 4月2日にチェサピークエナジー・アリーナで行なわれたホーネッツ戦で、サンダーのラッセル・ウェストブルックが今シーズン40回目のトリプル・ダブル(40得点13リバウンド10アシスト)を記録した。 試合はサンダーが101-113で敗れたものの、ウェストブルックはNBA史上初の6試合連続トリプル・ダブルという偉業を達成。オスカー・ロバートソンが持つ年間41回のトリプル・ダブル達成というNBA記録まであと1回に迫った。 周りは記録について騒ぎ立てているが、ウェストブルックの頭にはチームを勝たせること以外はない。その強い意思が明確に現れた場面が、ホーネッツ戦の終盤で見られた。 サンダーが96-110で迎えた第4クォーター残り1分35秒、ウェストブルックはマイケル・キッド・ギルクリストのファウルを誘いつつ3ポイントシュートを成功させた。残り時間を考えるとサンダーの逆転はかなり厳しい状況だったが、ウェストブルックは決してあきらめない。1点でも多く記録しようと、世にも珍しい『5ポイントプレー』を狙った。 フリースローラインに立ったウェストブルックは、故意にフリースローをバックボードに当て、自らオフェンシブリバウンドを奪いレイアップをねじ込んだ。『5ポイントプレー』成功かと思われたが、フリースローを放ったシューターはボールがリングに触れる前にペイント内に入ることを禁じられているバイオレーションに該当し、この得点は無効扱いに。 このプレーを『Pro Basketball Talk』ライターのデーン・カーバフがTwitterに投稿している。 pic.twitter.com/afOmN2HRvH もし得点と認められていたとしても、残り1分半で101-110という点差を引っくり返すのは厳しかっただろう。だが、可能性がある限り常に全力を尽くすウェストブルックの辞書に『あきらめる』という文字は存在しない。 ウェストブルックが今のペースを維持できれば、ロバートソンの記録更新は最短で5日のグリズリーズ戦になる可能性が高い。しかし、本人は残り6試合すべてに勝ち、チームを1つでも上の順位に導くことしか考えていないはずだ。 開幕時、補強がうまく行かずにプレーオフ進出は難しいと見られていたことを考えれば、6位をキープしている現在は大健闘と言える。不可能を可能にする男、ウェストブルックの挑戦はまだまだ続きそうだ。
写真=Getty Images