高校野球が終わっても好調キープ

日曜日の試合こそ、守備の乱れもあって痛い星を落としてしまいましたが、前週は下位のヤクルト、中日を相手に5勝1敗。例年、夏のロードが終わって甲子園に戻るとガタガタ、9月に入るとボロボロ――調子を落としていましたが、今年は大丈夫!
首位を行く広島は4勝2敗で、差を1つ縮めましたが、さすがに広島も負けませんね。直接対決3連戦で、まだまだ粘りを見せてくれると信じています。

前週を振り返ると、まあ本当にいろいろありました。メンドーサの電撃加入→いきなり登板にビックリ。糸井嘉男のサヨナラホームランや能見篤史の力投といったベテランの活躍もありました。でも、なんといってもうれしかったのは若い力の台頭。

小野泰己「13度目の正直」プロ初勝利、「虎のON砲」53年ぶりの新人4番・大山悠輔&ホームランアーチスト中谷将大の競演、さらには、坂本誠志郎の甲子園初ホームラン&初猛打賞に、高卒3年目・植田海の俊足決勝ホームインや初先発&初安打などなど……。もう、毎日がピッチピチ、若手伸び~るデーの連続でした。

5連勝で心ウキウキの日曜日、ある若手選手のビッグニュースが突如として飛び込んできました。

横田、原因不明の頭痛は脳腫瘍……

以下、デイリースポーツから引用します。

阪神は3日、今春の沖縄・宜野座キャンプ中に頭痛を訴え、チーム本隊から離脱していた横田慎太郎外野手(22)が「脳腫瘍」で闘病していたことを発表した。8月30日の最終検査でドクターから「寛解」の診断が下され、9月2日に西宮市の虎風荘に帰寮。この日、取材に応じ「必ず復活して、甲子園で走り回る姿を見せたい」と誓った。来春の2軍キャンプでの合流を目指し、リハビリを始める
横田、脳腫瘍だった 厳しい治療乗り越え「寛解」 来春2軍キャンプ合流目指す/タイガース/デイリースポーツ online

高山俊とのフレッシュな1・2番で売り出した昨シーズンの横田慎太郎。しかし、左投左打のスーパーアスリートタイプは、打撃での未熟さを露呈してしまいました。さて、一冬越えて、今季はどれだけ成長を見せてくれるのでしょう……。
ところが、沖縄キャンプが始まって10日ほどで横田は離脱してしまいます。理由は、「原因不明の頭痛」。
その後も詳しい情報が伝えられることはなく、「現時点で話せることはない」の球団コメントが出たきり。横田の消息がメディアから消えました。

事態の異常さに、さすがの阪神ファンも、相当よろしくないことが起きているとは察していました。ファンが2人寄れば、「横田はどうなった?何か情報ある?」と尋ね合いますが、誰も知りません。
ネット上にはさまざまな憶測が飛び交い、中にはまことしやかな目撃情報までありました(ウソつきキライ!)。
それでも、とにかく球団は沈黙を貫き、ようやくこの日の発表となったのでした。

希望に満ちあふれたコメントを祝福したい!

脳腫瘍という病名を聞くと、私はどうしても津田恒実と盛田幸妃という2人の投手の名を思い出し、動揺してしまいます。でも、脳腫瘍にもいろいろな種類があるようですし、その後、医学の進歩によって、いい治療法もできているようです。
横田は寛解して、トレーニング再開の許可までもらっているのですから、このまま治癒に向かっていくに違いありません。

父も元プロ野球選手。全身がバネのような、強靱な肉体に恵まれた22歳。まだあどけなさの残る若者は、野生動物のように生命力に満ちあふれています。絶対に病魔を跳ね返してくれるに決まっています。

そうは言っても、治療過程では、その心がどれだけ恐怖に襲われ、悲鳴をあげ、泣き叫んだことでしょう。余人には知る由もありません。
軽々しく「復活だ!」「ここまで来られて良かった!」などと言ってよいのかどうかも正直なところわかりません。

でも、その横田本人から、《これからの私の野球人生が、同じ病気を持つ人たちに『夢』、『感動』を与えられるようなものにできるよう、頑張っていきたいと思います》という、希望に満ちあふれたコメントが発せられたことを、心から祝福したいと思います。

阪神ファンのスゴさを見せてやろうじゃないか!

明るいことだけを考えて、希望だけを語って、好きな野球を思う存分やっていけば、きっといいことが起きるはず。

なんの根拠もなくて、なんの責任もなく言ってしまって申し訳ありませんが、でも言いたいのです。
とにかく、横田にはオレたち阪神ファンがついている!ついていたってなんにもできないのですが、でも全員が全員、心の底から横田を応援しているのです!

お祭り好きのお調子者ばかり、そのクセ、ちょっと分が悪くなると、すぐに「ほれ見ぃ、アカンわー!」と自虐&ギャグに走るヘタレ集団。だけど、いざとなったら、涙を流しながら熱く応援する――それがオレたち阪神ファン!
こんなとき、みんなで力を合わせて、全身全霊で気を送れるのが阪神ファンのスゴいところ。それを見せてやろうじゃありませんか!

いや、阪神ファンだけじゃありませんね。プロ野球ファン、みんなが横田を応援しているに違いありません。
進化をとげて、甲子園に帰ってくる日をみんなで待っています!待ってるよ、横田!


鳴尾浜トラオ

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