平生を整える、伝えたい事

今年、プロサッカー選手になって18年目になります。これからサッカー界の中心になるのは僕たち現役選手、そして今からプロを目指そうとしている子ども達だと考えています。
そんな中、僕たち現役選手にはまだまだやるべきこと、改善すべき点があると思っています。
ピッチ内、ピッチ外で受動的ではなく、能動的に動くこと。
ファン・サポーター、チームメイト、監督、コーチ、社長、フロント、クラブスタッフの方に対して自分の想っていることを自分の言葉で伝えてコミュニケーションを直接取るということ。
能動的に考えて発言し行動していく選手が、これからより必要になります。
それは何故か?
自ら能動的に動くことによって、自分で考え、自分で判断するということが出来、その中で失敗を何度も繰り返し、失敗から学び、成功体験に結びつける事が出来ます。
自分で判断し、自分で決断して、自分で行動を起こす。
起こった事に対して全て自分で責任を取る、といったことがより重要になります。
世の中には自分が思ってるようにうまくいかない事だらけです。
物事がうまくいかなくなった時、その理由を他人のせいにせず、ベクトル(責任)を自分に向けることで、問題解決能力が上がり、成長速度が格段に上がっていきます。

僕が2011年から始めている復興支援活動【NSP】もその中の一つで、「被災地を元気にしたい」という想いは第一目的にあります。
ただそれだけでなく、これからサッカー界を引っ張っていく若い世代の選手達への僕からのメッセージでもあります。
プロサッカー選手が世の中に与える影響力が物凄いあるということ。
人との出会い、出来事との出会い、ピッチ外の時間の使い方、お金の使い方、そういった考えを普段から大切にすることで、プレーヤーとしてパフォーマンスを上げれることを1日でも早く気付いてもらいたいと思っています。
毎日チームのトレーニングすることは、ご飯を朝、昼、晩、食べるのと同じくらい、当たり前のような感覚でプレーし、トレーニング以外の時間を有効に使い、自分の価値をどんどん高めて欲しいと思っています。
これからの時代の競争に勝って行くためには、一日、24時間の使い方を自分でデザインしていき、普段の生活から平生を整えていくことが大切だと思っています。

サッカーを日本の文化に定着させたい

サッカー界にいい流れを呼び込み、ビジネス界の方にもどんどん絡んでもらって、お金がサッカー界に回る仕組みを作らないと、日本の社会にサッカーが根付くのは難しいでしょう。
だからこそ、微々たる力かもしれませんが、僕が先頭に立って様々な活動をしています。
10年後、20年後、30年後、最終的にはサッカー界全体発展の力になる、という部分を見据えて活動しています。
スポーツ選手は特別な職業で、見ている人に感動や活力を与えたり、明日への希望を見出してもらえたりする職業なので、それだけ影響力があるということを選手自身が認識し、責任を持ち、自覚を持って行動していくことが、これからサッカー界が日本の社会に根付いていくにあたって非常に大事なことだと思います。
それぞれの立場を理解し、歩み寄り、高め合い、慣れ合いにならない集団を作っていきたいと思っています。
この連載やビデオメッセージなどを活用して、自分自身が発信することによって、共感、協賛、賛同してくれる選手や企業、ビジネスパートナーを見つけて、サッカー界の価値をどんどん上げていきたいです。
誰かが変えてくれると思うのではなく、自分自身がどうするか、を考えなくては、今後の未来はどうなっていくかは見えてこないと思います。
思い立ったら先ず行動!
過去に生きず、未来に向かって今を生き切り、アクションを起こしていきましょう。


VictorySportsNews編集部