写真=Getty Images
『キングスの救世主』という過度な期待を涼しい顔で受け流すバディ・ヒールド「僕はステフ・カリーではない」
「今の自分にステフのようなプレーは無理だ」とバッサリ NBAオールスター2017終了直後に発表された、デマーカス・カズンズのキングスからペリカンズへの仰天トレード。その交換カードとなったバディ・ヒールドの運命は大きく変わった。 エースのアンソニー・デイビスの影でノビノビとルーキーイヤーを過ごしていたのだが、再建に舵を切ったキングスにトレードされてサクラメントに行くと『救世主』と見なされていた。「第2のステフィン・カリー」とまで呼ばれるのだから、その期待の大きさは半端なものではない。 だが、バハマ出身の彼は至って冷静に現状を受け止めている。 ヒールドは『Bleacher Report』に対し、こうコメントしている。「大学時代にカリーみたいな選手と言われたことはあった。でも、彼はレベルが違うよ。彼には独自の世界観があって、やりたいプレーを自在に実行している。今の僕に彼のようなプレーは無理だ。自分はステフでないのだから」 カリーと比較されるのは、もちろん3ポイントシュートの能力を買われてのこと。だがヒールドの3ポイントシュート成功率は37.3%で、ルーキーの中でも6位。決して悪くはないがNBAのトップレベルにはまだまだ差があると言わざるを得ない。 再建の中心に据えるだけの潜在能力を秘めているとしても、現時点での過度な期待はマイナスに働く公算が高い。確実に上向きの成長曲線を描くためには、周囲の配慮も欠かせない。
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