チーム事情に翻弄されて、わずか80分の在籍となったホセ・カルデロンにウォリアーズが手厚い対応
指揮官カー「ウチの選手への対応はファーストクラス」 レイカーズとの契約バイアウトを完了させたホセ・カルデロンはウォリアーズに迎え入れられ、3月2日に『スーパーチーム』の一員としてデビューを果たすはずだった。 しかし、ケビン・デュラントの負傷離脱により彼の運命が変わる。ウォリアーズは一度はカルデロンとの契約を発表したが、その1時間20分後に今度は解雇を発表したのだ。 当初は経験豊富なカルデロンをステフィン・カリーのバックアップに置くはずだったが、デュラントの代役を至急確保しなければならなくなり、フォワードのマット・バーンズと契約したのだ。 不可解な発表の連続に困惑したファンも少なくなかっただろう。何よりもカルデロンは新天地で活躍しようという情熱の持っていき場を失い、自らの不運を嘆いたに違いない。カルデロンには何の非もない。だが、NBAではこのような不条理がしばしば起こる。 しかしウォリアーズは、カルデロンに対しての誠意として、契約どおり年俸の41万5000ドル(約4700万円)を保証してから解雇したと『Mercury News』が伝えている。 ビジネスライクが当たり前のNBAにおいては異例の手厚い対応だが、ヘッドコーチのスティーブ・カーはチームの判断について「ジョー・レイコブは選手に敬意を払う人物だ」と言う。 「我々の仕事はすべてがファーストクラス。選手の扱い方も、ビジネスのやり方もトップクラスなんだ。ジョーは『カルデロンはレイカーズを去るのに40万ドルを捨てた。そんな選手を冷遇することなどできない』と言っていたよ」 ウォリアーズがカルデロンのデビューに向けて準備していたことは、『USA Today』のリポーター、マイケル・シンガーのTweetを見れば明らかだった。 Warriors sign Matt Barnes, waive Jose Calderon. But there was still this jersey outside of the visiting locker room in Chicago: pic.twitter.com/EKUFUlMUZM 一度も着ることなく終わった幻のジャージーだけを残して去ったカルデロンには、ホークスが関心を示しているようだ。
写真=Getty Images