ラッセル・ウェストブルックが史上初ノーミスでのトリプル・ダブル達成、MVPレースはさらに混迷を極めることに
フィールドゴール6本、フリースロー6本をすべて決める 3月22日にチェサピーク・エナジー・アリーナで行なわれたセブンティシクサーズ戦で、サンダーのラッセル・ウェストブルックが今シーズン35回目のトリプル・ダブル(18得点11リバウンド14アシスト)を記録した。 驚愕のシーズンを送っているウェストブルックだが、この日も『NBA史上初』の快挙を達成。『Elias Sports』によれば、フィールドゴールとフリースロー成功率100%でトリプル・ダブルを記録したのは、ウェストブルックが初めてだという。 Russell Westbrook perfect shooting night (6/6 fg, 6/6 ft) All indications are it's never happened in a #tripledouble before. #hist0ry pic.twitter.com/sU2hMivxHP この日のウェストブルックは28分の出場でフィールドゴール6本中6本、フリースローも6本すべて成功。今シーズンは1試合平均24.1本のフィールドゴールを放っていることを考えれば非常に少ないシュート本数だが、チームメートの好機を作る司令塔としてゲームメークに徹した結果、100%を達成した。 サンダーは直近7試合で6勝目を挙げ、西カンファレンス5位クリッパーズに1.5ゲーム差、同4位ジャズには2ゲーム差に迫っている。3位以上でのプレーオフ進出は難しいだろうが、ホームコートアドバンテージを得られるトップ4シードが狙える位置まで順位を上げてきた。 そうなると、さらに混迷を極めるのはシーズンMVPレースの行方。3位ロケッツのジェームズ・ハーデンも、ウェストブルックと同様に歴史的なスタッツを残し続けているからだ。 71試合を終えた時点でウェストブルックは平均31.4得点、10.5リバウンド、10.3アシストの『平均トリプル・ダブル』をキープ。ところが今シーズン19回トリプル・ダブルをマークしているハーデンも、現時点で平均29.4得点、8.1リバウンド、11.2アシストを記録し、同じく『平均トリプル・ダブル』達成が可能な状況にいる。 1961-62シーズンにオスカー・ロバートソンが達成してから55年間、数多の偉大な選手でさえ到達できなかった『平均トリプル・ダブル』。その達成者が一気に2人も出現する可能性に恵まれるとは、この時代に生きているファンは貴重な歴史の証人だ。 ウェストブルックにとっては、「驚異的なスタッツを残してもチームを勝たせられない」という点が泣きどころだったが、ここに来て戦績も伴っている。スパーズのカワイ・レナード、キャバリアーズのレブロン・ジェームズも有力候補だが、本命はこの2人に絞られたと言っていい。
写真=Getty Images