MVPを争う2人の直接対決はジェームズ・ハーデンに軍配、ロケッツはSNSで受賞を後押し「トリプル・ダブルはただの数字」
対抗馬ウェストブルックは36回目のトリプル・ダブルを達成 3月26日にトヨタ・センターで行なわれたサンダーvsロケッツは、西カンファレンス・プレーオフ1回戦の前哨戦になり得る今レギュラーシーズン最後の対戦だった。それと同時に、2017年のシーズンMVP最有力候補に挙げられているラッセル・ウェストブルックとジェームズ・ハーデンの最後の直接対決としても話題を集めた。 試合はハーデンが22得点12アシストの活躍を見せ、ロケッツが137-125で勝利。ウェストブルックは39得点11リバウンド13アシストをマークし、今シーズンのトリプル・ダブル達成回数を36回に伸ばしている。 甲乙付け難い両者だが、チームをより上の順位(西カンファレンス3位)に導いているのはハーデンの方。しかし、オスカー・ロバートソン以来となるNBA史上2人目の『平均トリプル・ダブル』達成が現実味を帯びているウェストブルックをシーズンMVPに推す声も多い。 ロケッツにとっては、1993-94シーズンのアキーム・オラジュワン以来となるシーズンMVP受賞者が誕生する可能性が高いだけに、エースの受賞を期待している。そのためなら、どんな手段でも講じるつもりなのだろう。サンダー戦を終え、ロケッツは公式Twitterアカウントで、ハーデンのMVP受賞を後押しする『ロビー活動』を行なった。 An #MVP performance by @JHarden13 today. pic.twitter.com/208UKAbd6k ロケッツが投稿したハーデンの画像には、「More WIns. Triple-doubles are just a number」(より多くの勝利数。トリプル・ダブルはただの数字でしかない)と書かれている。 ベストプレーヤーに与えられるべき称号を個人スタッツで決めるべきではない、というロケッツの意思表示が、シーズンMVPの投票権を持つアメリカのメディア関係者に向けられたものであるのは明らかだ。 ハーデンはキャリアハイの平均29.5得点を記録している他、現在アシストランキングでもトップの11.3アシストをマーク。チームは年間51勝に到達し、このままのペースで残り試合を消化すれば年間55勝に到達する。 ロケッツの行動にサンダーも何らかの『反撃』をするのかどうか、残り試合があとわずかとなった今、シーズンMVPレースも場外戦に飛び火しそうな雰囲気だ。
写真=Getty Images