アイザイア・トーマスに助言を惜しまないコービー・ブライアント「彼には人に尋ねる勇気がある」
妹の死に直面した彼に「プレーするなら何が何でもやれ」 プレーオフを戦うセルティックスのアイザイア・トーマスに、コービー・ブライアントが助言を送っているのは既報の通り。当のトーマスはコービーからのアドバイスについて詳細を明かしていないが、助言を求められたレイカーズのレジェンドが、『ESPN』に事の顛末を明かした。 トーマスはブルズとのシリーズ初戦の前日に妹を交通事故で失った。これを知ったコービーは、すぐトーマスに連絡を入れ、お悔やみの言葉を伝えた。失意のどん底にいたトーマスは、その時はまだプレーすべきかどうか悩んでいたという。 そんなトーマスにコービーは、こんな言葉を投げ掛けたという。「君がプレーすべきか、すべきではないかは分からない。俺に言えることがあるとすれば、一つだけだ。もしプレーすると決めたのなら、何がなんでもプレーしないとダメだ。ひょっとしたら、コート上では穏やかな気持ちになれるかもしれない」 その時、コービーは電話を切る前にトーマスにこうも伝えた。 「もし助けが必要であれば、いつでも連絡してきてくれ。君の力になる」 出場を決断したトーマスは、ブルズとの東カンファレンス1回戦開幕から好成績を残した。しかし、チームの勝利には繋がらず、セルティックスはホームで2連敗を喫し、苦しい状況を迎えてしまう。そこでトーマスは、コービーに協力を要請。試合映像を送り、電話越しに話しながら必要なアドバイスを求めた。 コービーはトーマスとのやり取りについて「試合映像を分析する際の概念的なレッスンをした」と明かしている。 コービーは「例えば『12分1秒を見ろ』と彼に伝えて、その場面で何を見るべきか、相手ディフェンスの目が彼に集中している時に何をすべきか、相手がトラップを仕掛けてきた時にどうすべきか、などについて話した」と言う。 小柄ながら屈強な相手に負けないトーマスを尊敬を込めて『マイティIT』と呼ぶコービーは、自身が若手だった当時と同じ姿勢をトーマスが持っていると称えた。 「彼の力になれてうれしかった。アイザイアは、人に尋ねる勇気を持っている。自分もそうだった。若い時にはマイケル・ジョーダンにアドバイスを求めたからね」
写真=Getty Images