落胆ジョコ 全仏V2ならず
テニスの全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)は7日、男子シングルス準々決勝が行われ、第6シードのD・ティーム(オーストリア)に6-7 (5-7), 3-6, 0-6のストレートで敗れた第2シードのN・ジョコビッチ(セルビア)は、試合後の会見で「何もうまくいかなかった。今日、どんなプレーをしたかを考えると、とても落胆してしまう。対戦相手を称賛したい」とコメントした。 昨年の全仏オープンで初優勝を果たして史上8人目の生涯グランドスラムを達成したジョコビッチは、この日、第1セットでセットポイントを握ったがティームの猛攻を受けた。 「全ては第1セットで決まったように思う。第2セットの序盤で重要なブレークを許してしまい、それからは彼(ティーム)のサービスがどんどん良くなった。彼は勝者に値するし、彼のプレーが勝っていた」 これまでピンチを迎えても逆転で勝利を手にしてきたジョコビッチだが、昨年の全仏オープンを制してからは不振に陥った。 今年は全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)2回戦で敗退。さらに、今大会直前には長年サポートしてくれたチームとの契約を終了。再起を狙い、四大大会で8度の優勝を誇る元世界ランク1位のA・アガシ(アメリカ)をコーチに迎えた。 「1つを上げるのは難しい。詳しくは言えないけど、自分のテニスはアップダウンする。安定性に欠いていると思う。素晴らしい戦いを1・2試合しても、全く別の試合を次にしてしまう。今日の試合がまさにそう。アスリートとしてはそれを受け入れるしかないし、慣れるしかない。現時点での自分自身を分かっているし、どんな位置にいるかも分かっている。だから、これからも激しい練習をするだけ」 ティームには前哨戦のBNLイタリア国際(イタリア/ローマ、レッドクレー、ATP1000)で快勝していたジョコビッチだったが、この日は2時間15分のストレート負けを喫し「ローマでは、明らかに彼はベストではなかった。今日の彼のレベルには驚いてはいない。タフな試合になると思っていた」とコメントした。 最後に「もし第1セットが自分のものになっていたら、どうなったか分からない。結果は変わっていたかもしれない。でも、これがスポーツで、これが現実」と口にした。 一方、勝利したティームは、準決勝で第4シードのR・ナダル(スペイン)と対戦する。ナダルは準々決勝で対戦した第20シードのP・カレノ=ブスタ(スペイン)の途中棄権により、ベスト4へ駒を進めている。
(左から)ジョコビッチとティーム