悲願のNBA初優勝を果たしたケビン・デュラント、優勝パレードで「努力が実った瞬間だった」と歓喜を味わう
批判に対して「何を言われても努力し続けたんだ」 昨年の7月、フリーエージェントの権利を行使したケビン・デュラントは、熟慮の末にウォリアーズへの移籍を決断した。 昨年まで所属していたサンダーからすれば、優勝を狙う上で最大のライバルチームへの移籍は言語道断。それまではサンダー残留が濃厚と見られていたこともあって、デュラントはヒール(悪役)扱いされることに。また、サンダーファン以外からも「優勝のためだけに移籍した」ことを『安易』と批判され、四方八方から批判を受けることとなった。 スター選手が揃ったことによるケミストリー構築の難しさをも体感したし、レギュラーシーズン終盤には左足のケガにも苦しんだ。それでも結果的に移籍1年目に結果を残し、デュラントはキャリア初優勝を達成。NBAファイナルでの5試合では平均35.2得点、8.2リバウンド、5.4アシスト、1.6ブロックと突出したスタッツを残し、ファイナルMVPにも輝いた。 6月15日に行なわれた優勝パレードの際、デュラントは母親のワンダさんとともにインタビューに応じ、「努力が実った瞬間だったし、全員が集中していた。優勝をチームメート、ファンのみんなと祝うことができてうれしい」と喜びを語った。 また、自身に向けられた批判についてこうコメントしている。「自分の力を証明できたと思っている。大事なのは努力を続けて、バスケットボール選手として成長することだったからね。何を言われても、努力し続けたんだ」 The #NBAFinals MVP and "The Real MVP"#WarriorsParade pic.twitter.com/Ikk144zbVp 『リアルMVP』デュラント・ママは「息子を誇りに思う」 リポーターはワンダさんにも質問を投げかけた。「オリンピックの金メダル、NBAのシーズンMVPに加えて、NBA優勝とファイナルMVPを獲得した息子の母親として、乗り越えることは多かったですか?」と聞かれたワンダさんは、「私は他のご家庭の母親と何も変わりません」と話し、こう続けた。 「自分の夢を実現させた息子を誇りに思っています。私は息子をサポートするだけ。他の家庭の母親と何も変わらないですよ」 3年前のレギュラーシーズンMVPを受賞したスピーチで「ママ、あなたこそがMVPだ」と称えた母親がうれしそうに話す様子を見て、デュラントは少々照れくさそうにしながらも満面の笑みを見せていた。彼の挑戦は最高の形に行き着いたと言えるだろう。
写真=Getty Images