錦織圭不在も杉田祐一が奮闘
テニスの全米オープン(アメリカ/ニューヨーク、ハード、グランドスラム)は30日、男子シングルス1回戦が行われ、大会初勝利をあげた世界ランク44位の杉田祐一は試合後の会見で「テニス界を盛り上げたい」と意気込んだ。 現在28歳の杉田は、今年7月のアンタルヤ・オープン(トルコ/アンタルヤ、芝、ATP250)でツアー初優勝を飾り、日本男子で松岡修造、錦織圭に次ぐ史上3人目の快挙を成し遂げた。世界ランキングでは松岡の46位を抜いて自己最高の43位を記録。 さらにウィンブルドン(イギリス/ロンドン、芝、グランドスラム)で四大大会初勝利をあげると、この日は世界ランク331位のG・ブランカノ(フランス)との2日間にわたる初戦を6-2, 6-2, 6-0のストレートで制した。 「今年は世界がぐぐっと変わった。環境面に関しては沢山の方に注目していただいている。メディアの方に関わらず、選手も警戒していると感じる」 世界ランク10位で日本のエースである錦織は、今月中旬に右手首の負傷で年内の残り全大会を欠場し、休養へ入ると発表。 衝撃のニュースが入る中、28歳の杉田は前哨戦のW&Sオープン(アメリカ/シンシナティ、ハード、ATP1000)で「ATPマスターズ1000」初の8強入りを果たすなど勢いに乗っている。 「(日本の)男子では私が1番になるので、色んな方に期待をされている。けど、自分のテニスは見失わないようにしたい」 好調な半面、重圧は感じるかの質問に「ここまで成績を出したのは初めてなので、これからどんなプレッシャーがかかってくるか想像がついていないです」と答えた。 「フィジカル面も技術面もまとまって、落ち着いてプレーできている」と手応えを得ている杉田は、2回戦で世界ランク59位のL・メイヤー(アルゼンチン)と対戦する。ラッキールーザーのメイヤーは1回戦で第26シードのR・ガスケ(フランス)を逆転で破るシードダウンを演じている。 その他の日本勢では、世界ランク121位のダニエル太郎が20歳で同159位のT・ポール(アメリカ)をフルセットで破り、杉田と同様に全米オープン初勝利をあげた。
全米OP初勝利をあげた杉田祐一