ディミトロフ「本当に光栄」
男子テニスの最終戦であるNitto ATPファイナルズ(イギリス/ロンドン、室内ハード)は大会最終日の19日、シングルス決勝が行われ、第6シードのG・ディミトロフ(ブルガリア)が第7シードのD・ゴファン(ベルギー)を7-5, 4-6, 6-3のフルセットで下し、大会初優勝を飾った。表彰式のスピーチでディミトロフは「僕にとってとても素晴らしい1週間だった。この場所で戦えて本当に光栄」とコメントした。 ATPファイナルズに初出場のディミトロフは、予選ラウンドロビンで第4シードのD・ティーム(オーストリア)、ゴファン、繰り上がり出場のP・カレノ=ブスタ(スペイン)に3連勝してグループ・ピート サンプラスを1位で通過。準決勝では同じく初出場のJ・ソック(アメリカ)を逆転で下して決勝進出を果たした。 第2シードのR・フェデラー(スイス)を破ったゴファンとの決勝戦は、終始激しいストローク戦となったが、ディミトロフが15度のブレークポイントから4度のブレークに成功し、2時間30分で勝利を掴んだ。ATPファイナルズで、初出場からタイトルを獲得したのは、1998年のA・コレッジャ(スペイン)以来19年ぶりの快挙。 全勝で優勝を飾ったディミトロフには1,500ポイントが加算され、11月20日発表の世界ランキングでは自己最高の3位へ浮上することが確定している。 26歳のディミトロフは今季、開幕戦のブリスベン国際(オーストラリア/ブリスベン、ハード、ATP250)で初優勝を飾る好スタートを切り、全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)では4強入り。その後早期敗退が続く苦しい時期もあったが、W&Sオープン(アメリカ/シンシナティ、ハード、ATP1000)でマスターズ初のタイトルを獲得するなどキャリア最高のシーズンを送った。 最後にディミトロフは「チームと家族、そして大会関係者の方に感謝している。そして優勝できて本当によかった。母国ブルガリアの皆さんにもお礼を言いたい。2017年シーズン、今年は僕にとって本当に素晴らしいシーズンになったし、今週は特に素晴らしい1週間だった」と締めくくった。 今大会のシングルスはグループ・ピート サンプラスとグループ・ボリス ベッカーに分かれ、各グループの4選手が総当り戦を行う。各グループの上位2名が決勝トーナメントへ進出し、1位通過者はもう一方のグループの2位通過者と準決勝で対戦する。 獲得ポイントは予選ラウンドロビンで1勝する毎に200ポイント、決勝進出で400ポイント、優勝すると500ポイント、最大で1,500ポイントを獲得する。 【グループ・ピート サンプラス】 (1)R・ナダル(スペイン) 0勝1敗 (4)D・ティーム 1勝2敗 (6)G・ディミトロフ 3勝0敗 (7)D・ゴファン 2勝1敗 (補)P・カレノ=ブスタ 0勝1敗 【グループ・ボリス ベッカー】 (2)R・フェデラー 3勝0敗 (3)A・ズベレフ(ドイツ) 1勝2敗 (5)M・チリッチ(クロアチア) 0勝3敗 (8)J・ソック 2勝1敗
全勝で大会初Vのディミトロフ