ひとつ前のお話はこちら©カネシゲタカシ


「やあ、無事に離陸することができたね。」

アゴ割れ船長はすこしホッとした様子で言いました。

「でも、まだ気は抜けないよ。」

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「じつはボクたちが住む惑星ベイスターの周辺は
磁気嵐が強烈で、一瞬にして通り抜けないと、
すごく危険なんだ」

「あやや~、きけんは、あぶないやよ!」

「だからこれから空間をゆがめて
一週間先の地点まで一気に進むんだ。

当然、中の時間も一週間分一気に進むから、
おなかがペコペコにならないように、
しっかりシウマイをたべておいてね」

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あ、ベイスたんのたくわえがゼロになっちゃった。
なんだか、せつないね…。

「心配しないで。
一週間のあいだに獲得したシウマイやおほしさまは、
あとでまとめてもらえるからね」

「おふねのなかでも、おほしさまや、シウマイはもらえるやよか?」

「うん、もちろん貰えるし、テレビの電波も受信することができるよ。」

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船内にはあやしい警告音が鳴り響きます。

「ベイスたん、ドキドキするやよ!(どきどきもちもちっ)」

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体験したことのないような衝撃が、ベイスたんたちを襲います。
これにはびっくりしてしまいました。

そして……

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「ワープ完了!」

アゴ割れ船長の声が船内に響きます。
なんとびっくり、あっという間に1週間先の世界へやってきました!

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ベイスたんはこの一週間分のおほしさまとシウマイを
まとめてもらうことになりました。

その一週間のあいだに、どんな出来事があったのか。
あとで確かめながら、ゆっくりたべようね。

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たしかに何度もやると
大変なことになっちゃいそうだね…。

さあ、やっと現実の時間に追いついたベイスたんたち。
あとどれぐらいで地球に到着するのでしょうか。
冒険はつづきます。

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カネシゲ タカシ

漫画家・コラムニスト。1975年生まれ、大阪府出身。 「週刊少年ジャンプ」にてデビュー。 現在は「週刊アサヒ芸能」や「スポーツナビ」に連載を持つほか、テレビ・ラジオ・トークイベントに出演するなど活動範囲を拡大中。 著書・共著に『みんなのプロ野球川柳』、『みんなの あるあるプロ野球』(ともに講談社)、『ベイスたんやよ!』(KADOKAWA)、『野球大喜利 ザ・レジェンド』(徳間書店)などがある。 元よしもと芸人。