【10月9日(月)】
©カネシゲタカシ「ベイスたん、ここに、ずっと、ずっと、いるやよ!
つぎの、しーずんが、はじまるまで、
ずっとずっと、ここにいるやよ!(ぴょんぴょん)」
「かみのけの、おいろが、ちこっと、かわったやよ!」
「うむ、季節はもう秋じゃからな……。
いやいや、今そんなことはどうでもよい!」
ひさしぶりにやってきた神さまは、おもむろに口をあけて言いました。
「さあ、惑星ベイスターに帰るのだ、ベイスたん!」
「いややよ!いややよ!ベイスたん、ずっと、ここに、いたいやよ!
かえるなんて、ぜったい、ぜったい、いややよ!(ぺくぺく)」
「うむ、気持ちは痛いほどわかる。
だが、おほしさまやシウマイがもらえないシーズンオフ、
おぬしは冬眠をしなければいけないのだ」
ベイスたんたちは、全速力で走りだしました。
「また、また、どこかに、にげこむやよ!
にげこんでしまえば、こっちのものやよ!(とてちてたーっ)」
しかし、そのときです。
「ふふふ…、久しぶりだねベイスたん」
1年ぶりに地球にやってきたアゴ割れ船長は通せんぼしながら言いました。
「去年はよくも、僕の船から逃げ出してくれたね。
あのとき、僕のプライドは ひどく傷つけられたよ、ふふふ…」
「あっ、あっ、いじわるな、かんじの、ものいいやよ!(ぷるぷる)」
おびえるベイスたんたちの後ろに、神さまが近づいて言いました。
「こんなこともあろうかと、おまえらを捕まえるために
アゴ割れ船長を呼んでおいたのじゃ。去年と同じ失敗はしないぞよ」
さあ、ぜったいぜつめいベイスたん!
~つづく~