阪神の2017年、終わる
クライマックス・シリーズ(CS)1stステージ第3戦。阪神タイガースはDeNAに敗れ、2017年シーズンが終わってしまいました。できればもう少し、若い選手たちに成長の機会を与えられればよかったのですが、まあしょうがないですね。
レギュラーシーズン2位、いい試合もたくさん見せてもらいました。ひとまず、選手はじめ関係者のみなさんおつかれさまでした。ありがとうございました。
大和や俊介のFA、新コーチングスタッフの発表など、オフの話題も出始めていますが、まずはポストシーズン、ドラフト会議など球界の大イベントを見守り、楽しみましょうね。
あわや「3位vs3位」の日本シリーズ!
さて、CS1stステージは、セ・パともに3位チームの勝ち上がりで決着しました。ファイナルステージでも、最終的にはソフトバンクが勝ち上がりましたが、楽天連勝のスタートは、「おやおや?」と動揺しました。
そしてセのほうは、なんとDeNAが先に王手をかける展開です。
今季のようにセ・パともに優勝チームが2位以下を大きく引き離す展開で、もし万一、3位チームどうしの日本シリーズになったりなんかしたら、きっと大騒ぎだったでしょうね。
いや、3位DeNAの日本シリーズ進出だけでも、やはり大きな話題にはなりそうです。
多くの野球ファンから「CSなんかやめちまえ」という声を聞きます。確かに、1年間戦って、苦労の末に優勝を成し遂げたチームが、日本シリーズに出られないというのはショックです。2014年に阪神が読売に4連勝して日本シリーズに出た時は大喜びしたものですが、もし逆の立場だったらと考えるとゾッとします(笑)。
でも、もはやCSをやめるわけにはいきません。「3位争い」まであることで消化試合がなくなりました。
あるいは、もうやっつけたはずの相手に「下剋上」されるという、理不尽すぎる仕組みだからこそ、この上なくヒリヒリします。
短期決戦の魔力というCSのメリットは、もはや失うことはできません。
甘すぎる「敗者復活」が問題だ
ならば、なんとかしてもっと多くの人が納得できる仕組みにできないものでしょうか。
そもそもの問題点は、6チーム中3チームまでが参加できてしまう「敗者復活の甘さ」にあります。
本家アメリカの場合は、30チームが2リーグ・3地区に分かれて、各リーグとも3つの地区優勝チームと、勝率上位の1チーム(ワイルドカード)の合わせて4チームによってプレーオフが争われます。つまりポストシーズンに進めるのは、30チームのうちの8チーム(27%)。
日本の12チームのうち6チーム(50%)は、いかにも甘すぎます。
できれば日本も「地区優勝チームと、それに準ずるチーム」というような、「しかるべき資格を持ったチーム」のみでポストシーズンを戦えるようにするのがベターです。
それにはチーム数が少なすぎるのです。
じゃあ、チーム増やしましょう。やっていけない?それは、既得権益を握る現行12球団の言い分。うまくやればなんとかなるって。
とりあえず、2リーグ制はそのまま、セ・パとも2球団ずつ増やして、合計16球団にしましょうかね。
セ・リーグは、四国アイランドリーグplus選抜を母体にした「四国」と、BCリーグ選抜を母体とした「北信越」の2球団を新加入させます。
レギュラーシーズンは、8球団の総当たりで行います。年間トータルの試合数は少し増やしましょう。地区分けは、東地区=DeNA、読売、ヤクルト、北信越。西地区=広島、阪神、中日、四国。
プレーオフには地区優勝した2チームと、地区2位のうち高勝率だった1チーム(ワイルドカード)が出場します。8分の3ですから38%。やや甘いですが今よりはいいでしょう。
1回戦は、地区優勝チームのうち勝率の低かったほうと、ワイルドカードが争います。そして、その勝者と高勝率の地区優勝チームとでリーグチャンピオンシップを戦います。
日本シリーズは、セ・パのチャンピオンシップを勝った2チームによって行われます。ああ、これなら思いっきりスッキリしますねぇ(笑)。
暴論!NPB球団数拡張案
ここから、暴論になっていきますよ。覚悟してください(笑)。
さて、パも2球団増やすのですが、ここは思い切って台湾と韓国に1球団ずつ置きましょう。ムチャクチャ?ええまあ(笑)。
ただ、パ・リーグ6球団による事業会社、パシフィックリーグマーケティングでは、すでに台湾向けの映像配信事業を行っていたりします。おそらく、セ・リーグよりは、世界の市場を意識して運営しているのです。
ていうか、セ・リーグの各球団はまとまりが悪いし、本当に危機意識が希薄だと思うのです。
さて、荒唐無稽のようではありますが、かつてアメリカでも同じような時期がありました。MLBが国内市場の成長に行き詰まったときに行ったのが球団数の拡張と、中南米&アジアマーケットの開拓でした。ちょうど野茂英雄が活躍していた頃ですね。日本など海外メディアからの放映権収入で活路を見出したのです。
さらに、グッズの販売、映像配信、観光ツアーの誘致など、多角的なビジネスを仕掛け、没落しかけていた野球ビジネスを一気に復活させました。
NPBも昔に比べればいろいろと健全になってきましたが、人口減少というこれからの縮小経済の中で、もっと積極的な取り組みが必要なはず。
パ・リーグのほうがそういう視点を持って、危機感を共有してやっています。だから海外2球団拡張です。
もちろん、セ・パで海外球団1チームずつ、独立リーグの発展型1チームずつのほうがバランスはいいですけどね。
くり返しますが、実に荒唐無稽な話です。これを実現させるためには、プロ野球界が一枚岩になって、幾多の障壁を取り除いていかなくてはいけません。
新規参入のカベ、外国人オーナー禁止のカベ、外国人枠についても考え直す必要があるでしょう。
リーグを維持していくためには、地域による格差を平らにするため、富を分配する「社会主義的」な仕組みが必要になるかもしれませんね。
でも、きっとこの「世紀の拡張」により、NPBは、世界の野球人からもっともっと注目される、もっともっと面白いリーグになっていくはずです。
とりあえず、クライマックス・シリーズという悪夢のプレーオフから解放されます。
だから早くやろう!(笑)。