助っ人葉っぱ外国人アルモンテ

日本プロ野球史上初めて葉っぱを咥えてマウンドに上がった男、元巨人ヘクター・アルモンテ。アルモンテが葉っぱを口にしたままマウンドに登場した時の衝撃は今でも忘れられない。ドカベンの岩鬼そのままの姿から繰り出される豪速球、野球ファンはとんでもない助っ人が現れたと興奮したものだ。かつて爪楊枝を咥えていた元阪神カークランドという選手もいたが、やはり「葉っぱ」を咥えるというその風流さが日本人の心に響いたのだろう。現西武ライオンズの菊池雄星投手も思い出の選手にあげる1人である。
アルモンテが巨人に入団したのは2001年シーズン途中。150キロ台を連発するそのストレートは魅力だったものの、コントロールが非常に悪く一年目は4試合に登板、防御率7・36という即自由契約な結果となった。しかしそのストレートに可能性を見た巨人はまさかの契約を延長。見事翌年は27試合に登板、防御率1・50の成績を収め優勝に貢献する。

葉っぱの秘密

アルモンテの代名詞でもある「葉っぱ」を咥え始めたのは来日して2試合目。読売ランドのジャイアンツ球場ブルペン裏からお気に入りの葉っぱを採取して、気に入ったものを適当なサイズにカットし咥えていたのだ。デビュー当時からリラックスをするため、葉っぱを口にするスタイルだったアルモンテ。日本に来て、まずしたことは咥えるための葉っぱ探しだったとも(メヒシバだったという説もある)。帽子の裏に葉っぱを何本もストックしていたとのことで、彼と葉っぱは切っては切り離せないものであったのだ。今でもグーグル検索に「アルモンテ」と入れると次のワードに「葉っぱ」が出て来て、何か問題がある物を吸引していたような表記になる事には同情を禁じ得ない。その後メジャーで登板するも、独立リーグなどを渡り歩き引退したアルモンテ。現在はどのような状況なのだろうか。

アルモンテの巨体SNS

そんなアルモンテの現在はフェイスブックにて知ることができる。現役時代は188センチ100キロという巨体だったアルモンテは現在41歳。日本に来たのが25歳だったので意外とまだ若いことに驚く。アルモンテは一体どのような姿になっているのだろうか。

奥様と仲睦まじいアイコンに精悍な表情で写るアルモンテ。現在は奥様とフロリダ州にお住いのようだ。更に続きの投稿を見てみると、アイコンとは違った体格の良いアルモンテが続々と出て来た。

おそらくアイコンの写真はだいぶ前のなのだろう。最近の写真を見ると随分恰幅の良くなったアルモンテがそこにはいた。日本にいた時にも力士の曙に似ていると騒がれたこともあるアルモンテ。まさにこの写真は曙にだいぶ近づいたものと言えるだろう。そしてその他の投稿を見ると、更に気になる事があった。

だいぶ手ブレがひどい。通常フェイスブックなどに写真をあげる際はその辺りの写真写りを気にしてしまうものだがアルモンテにはどこ吹く風。その豪快なスタイルは現役時代を彷彿とさせる。「インスタ映え」を気にして何度も写真を撮りなおしている日本の若い女性に、このアルモンテの潔さをぜひ見習ってほしいものである。アルモンテスタイルが日本の女性に浸透する事を、私は願ってやまない。

現在は葉っぱ一切咥えていないアルモンテ。つねにリラックスできる奥様と、幸せな生活を送っているという事なのだろう。このまま葉っぱいらずの平穏な生活をアルモンテには続けてほしいものである。


ザ・ギース尾関高文