ひとつ昔のお話はこちら

はやくテレビさんの元気な声がききたい!

ベイスたんは、ドキドキしながらテレビさんの電源を入れました。

「そう、機械的な問題というより、心理的な問題や」

家電の神さまは困ったように言いました。

「あ、あ、かでんのかみたま、それも治してあげてほしいやよ!(ぴょん、ぴょん、)」

「うっはー、それはムリな相談や! 機械的にはすでに治ってる状態やからな。治ってるものを治すなんて、食べ終わったシウマイを、もっぺん食べるみたいなもんやんか」


「あ、あ、そんな……うそやよ!(がーーん)」

ベイスたんは目の前が真っ暗になりました。

「せやけど、諦めるのはまだ早いで」
 
「!」

過去の「たのしかった記憶」にひもづけられるような体験をすれば、テレビさんの記憶は一気に戻る――

だとすればそれは“ベイスターズのクライマックスシリーズ進出”をもう一度この目で見届けるより他はない……!

そして――

混沌としてきたセントラルの3位争い。

不可能にも思えたベイスターズのCS進出は、いま現実のものとなりつつあります。

さあ、行こう。約束の場所へ!
テレビさんのためにも…!!

GOGO ベイスターズ!!


☆次回は24日(月)の更新です

ひとつ未来のお話はこちら

カネシゲ タカシ

漫画家・コラムニスト。1975年生まれ、大阪府出身。 「週刊少年ジャンプ」にてデビュー。 現在は「週刊アサヒ芸能」や「スポーツナビ」に連載を持つほか、テレビ・ラジオ・トークイベントに出演するなど活動範囲を拡大中。 著書・共著に『みんなのプロ野球川柳』、『みんなの あるあるプロ野球』(ともに講談社)、『ベイスたんやよ!』(KADOKAWA)、『野球大喜利 ザ・レジェンド』(徳間書店)などがある。 元よしもと芸人。