参入にあたり、Onはフランス代表のストライカーであるキリアン・エンバペとのパートナーシップを締結。さらに、元フランス代表で、アーセナルFCのレジェンドとして同世代で最も称賛された名選手の一人であるティエリ・アンリ氏がサッカーディレクターに就任したことも発表した。

エンバペとアンリが参画、開発とカルチャーの両輪を担う

 世界的スター選手との今回のパートナーシップは、単なる広告塔としてではなく、プロダクト開発の現場に直接関与していくというもの。

 エンバペはOnのプロダクトチームと連携し、サッカースパイクやアパレルの開発・テストにその知見を提供する。またグローバルアンバサダーとして、競技の枠を超えてパフォーマンスやコンテンポラリーデザインの領域においてパートナーシップを展開していくという。

 今回のパートナーシップ締結にあたり、エンバペは以下のようにコメントを寄せた。

「Onに惹かれたのは、まったく新しいものを共に創り出し、これからのサッカーの未来を描いていけるからです。自分が培ってきた経験と視点をプロダクトに注ぎ、イノベーションによって可能性の限界を押し広げ、同時にサッカーが持つ『プレーするよろこび』を常に大切にしたいと考えています。私たちには共通の夢があり、これはまだその始まりに過ぎません」

 また、サッカーディレクターに就任したアンリ氏は2025年後半から参画しており、長年トップレベルで培った経験を活かして製品開発やアスリートとの関係構築など、戦略的推進において中心的な役割を担う。加えて、スイス代表でFCバルセロナ所属のシドニー・シェルテンライブも参画し、女子サッカーの視点を取り入れた開発が進められる。

 Onの強みは、スイスの高度なエンジニアリング技術にある。独自のミッドソール構造「CloudTec」で走りの常識を変えた同社は、2024年にロボットによる独自の製造技術「LightSpray(ライトスプレー)」を発表。LightSprayは1本の連続したフィラメントをスプレー噴射してアッパーを成形する技術で、この技術を、トップレベルのサッカーが求める繊細かつ高度なニーズへと応用していく。トップ選手たちとプロダクトチームとの直接協力により、細部までこだわり抜かれた、軽量で精度が高く、選手の足に第二の皮膚のように密着する、これまでにないサッカープロダクトの創出を目指すとしている。

 創業者兼共同CEOのデイビッド・アレマン氏は「必要なのは既存ブランドの踏襲ではなく新しい挑戦だ」と語り、ピッチからストリートまで新しいカルチャーの創出を目指す。これまでに培ってきた技術とトップアスリートの知見の融合が、フットウェア市場にどう影響を与えるか注目される。


VictorySportsNews編集部

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