#引退相撲
-
大相撲
稀代の横綱“白鵬”に相応しい断髪式
大相撲で史上最多45回の優勝を果たした元横綱・白鵬の宮城野親方の引退相撲が1月28日、東京・両国国技館で開催された。断髪式では現役時代の師匠だった間垣親方(元幕内竹葉山)が止めばさみを入れ、力士の「象徴」とも言えるまげと別れを告げた。長らく頂点に君臨し続けた稀代の横綱も、涙をこらえることができなかった。「体の一部がなくなった寂しさがありますね」と、こぼした。2001年九州場所後にまげを結ってから21年あまり。正真正銘、力士生活から離れるという事実を心の底から惜しんだ。
-
相撲
大相撲夏場所総括~終息しつつあるコロナ禍がもたらした影響
5月の大相撲夏場所は終わってみれば横綱照ノ富士が12勝3敗で制した。優勝が決まった千秋楽までには大関陣の不振など紆余曲折。日々の出来事の裏側で浮き彫りとなったトピックもあった。場所中や場所後の特徴的な現象を2回に分けて探ってみた。
-
大相撲
大渋滞の断髪式~コロナ禍で発生した数億円の機会損失
最近の大相撲界にはちょっと変わった光景がある。頭にまげを結っている親方衆が多いのだ。NHKのテレビ解説や動画投稿サイト「ユーチューブ」の企画などに出演したり、本場所の打ち出し後に警備担当で土俵周辺に集まったりする際に目にすることができる。これには新型コロナウイルスの影響で断髪式をなかなか行うことができない事情がある。名実ともに力士生活に別れを告げる節目の行事。チケット代をはじめとする収益は今後の活動資金に充てられる傾向にある大事なもので、税金も絡む現実的な部分もある。ここにきて徐々に再開の動きが出ているもののコロナの完全収束は見通せず、実入りの面などで若手親方衆にとって受難の時期はまだまだ続きそうだ。
-
相撲
双葉山に通ずる豊ノ島の逆転着想 ~常識とらわれず時代彩る
大相撲夏場所が新型コロナウイルス感染拡大の影響で開催を不安視される中、土俵を沸かせた人気力士がまた一人、土俵を去った。元関脇で36歳の豊ノ島。4月17日に引退が発表され年寄「井筒」の襲名が決まった。身長は約170㌢と、力士としては小柄ながら三役を通算13場所務め、三賞を計10度獲得するなど活躍。2010年九州場所では横綱白鵬と優勝決定戦を演じたこともある。奮闘の原動力となったのは、小さい体を武器にするという逆転の発想。多彩な思考で土俵と向き合い、身長を言い訳にしないどころか前向きに捉える生きざまは、偉大な先人に通ずる。鮮やかに時代を彩った相撲巧者だった。
-
大相撲
横綱は引退で数億円の収入!?謎に包まれている退職金と引退相撲興行
稀勢の里の荒磯親方がスーツで出勤というニュースが出ていたが力士は引退すれば親方になる。それは大関以下の有資格者も同じことだ。ただし親方になるには年寄株と言われる年寄名跡を所持している者、あるいは借り受けた者で、かつ日本国籍を有していなければならない。親方になれば、いくら大横綱でもまずは管内の警備担当からというのが角界の慣わしだ。現在の相撲協会のトップ八角理事長も親方として最初の仕事は館内警備だった。前回は横綱の給料についてお話ししたが、今回は親方になるためにかかる費用から懐事情を探ってみよう。