トランプ大統領騒動記、実は柔軟だった相撲協会
大相撲夏場所は25歳の朝乃山の初優勝で話題を呼んだが、同様に世間の関心を集めたのが、トランプ米大統領による5月26日の千秋楽観戦だった。表彰式ではトランプ氏が土俵に上がり、じきじきに朝乃山に新設の「米国大統領杯」を手渡した。超VIPの来場で運営面に影響が生じて批判も起きたが、大局的に振り返ると一つの見方として、政府側のさまざまな要求を受け入れ、国賓を無事に歓待した日本相撲協会の懐の深さという点にも行き当たる。国難や不祥事、経済不況など何度も逆境に陥りながら国技を脈々と受け継ぐ相撲協会。とかく閉鎖的との印象もあるが、地道な改革を繰り返しながらビジネス的にも優良さを維持している。その裏には柔らかな組織論が垣間見える。
VICTORY