ケルドセンがマキロイ押しのけベスト16進出へ
オースティンCCでの「WGCデルテクノロジーズマッチプレー」で2勝目を挙げたソレン・ケルドセンが2015年の大会王者であるロリー・マキロイを押しのけ、決勝トーナメント進出を決めた。 グループ2の初戦で世界2位のマキロイを撃破し、分ければ決勝トーナメント進出が決まるという状況で、2戦目を迎えたデンマークのケルドセンは、勢いそのままに4&3でエミリアーノ・グリジョを下した。 この日、対戦相手だったゲーリー・ウッドランドが家庭の事情により欠場したことを受け、マッチのなかったマキロイは、40歳のケルドセンが金曜に不戦勝で1ポイントを挙げるのが確定しているなか、ベスト16入りへグリージョの勝利が必要な状況だったが、快進撃を続けるケルドセンを前になす術がなかった。 マッチは、グリージョが1番でバーディを奪い、2番でケルドセンがボギーを叩いたことで、グリージョの2UPと、マキロイの望む展開でスタートしたが、ケルドセンは3番、4番で連続バーディを奪い、試合を振り出しに戻した。 続く2ホールは、お互いにバーディを奪い合う展開となり、その後、10番でケルドセンが10mのバーディパットをねじ込み、この試合初めてリードを奪った。これで勢いに乗ったケルドセンは11番、12番で連取すると、13番ではグリジョが池に捕まったことにより、更にリードを広げることに成功した。 14番ではボギーを叩いた世界68位のケルドセンだったが、15番でバーディを奪って試合を決め、決勝トーナメント進出を決めるとともに、中一日で土曜のベスト16に臨めることとなった。 「今は、突破を決めたことがとても嬉しい。見ての通り、僕はとても、とてもタフな組に入り、そこを突破することができたんだ。それがものすごく嬉しいね」とケルドセン。 セルヒオ・ガルシアは4&3でケビン・チャッペルを下し、勝者が勝ち抜けとなるホン・ラームとの第3戦に臨むこととなった。 ガルシアは、チャッペルのアイアンショットが低調だったことで、初めの4ホールをバーディなしで4UPと、労せずリードを奪うことに成功した。 ガルシアは7番と8番で連続ボギーを叩いて、リードを2UPに減らすも、9番では米国のチャッペルがボギーを叩いたことで、世界10位のガルシアが再び主導権を握る展開となった。 チャッペルは12番でバーディを奪い、2ダウンまで戻すも、ガルシアは13番、14番を連取して応戦し、勝利へとつなげた。 「簡単ではなかった。風が激しく吹いていたからね。通常であれば、良いパットを打つ必要があるところ、今日は正しいときに正しい風を捉える運が必要だった。今日は本当に良いプレーができたように思う」とガルシア。 「今週は初めからこの状況を欲していたんだ。(ラームと)お互い金曜に突破を懸けて対戦することをね。そうなれば、少なくとも一人、スペイン人選手がベスト16へ進むことになるからね。胸が躍るよ」 グループ7では、ラームが2&1でシェーン・ローリーを下し、今大会での全勝をキープした。 ローリーがティショットをミスした4番で先行した22歳のラームは、6番のボギーで一旦は後退するも、7番で再びリードを取り戻した。 スコアは、ラームがアイアンショットを曲げた9番でオールスクエアへ戻るも、世界25位のラームは436ydを飛ばすモンスター級のビッグドライブを見せた12番を奪取し、再びリードした。 ラームが続く13番をコンシードしたことで、勝負は振り出しに戻るも、15番ではローリーがボギーを叩いてラームに先行を許した。残り250ydから軽々と2オンに成功した16番でラームがこの日最初のバーディを奪って勝利をたぐり寄せた。 「僕らは互いに、是非、対戦したいと願っていたんだ。(ガルシアとの対戦が)決勝だったら良かったとは思うよ。でも、明日は決勝戦のつもりで戦うよ」とラーム。 「僕らは共に興奮している。数字的に見ると、勝った方が突破を果たすわけだからね。明日、直接対決で決まるのは、僕らにとっていいことだと思うよ」 グループ10では、ワン・ジョンフンとの接戦を2UPでものにしたティレル・ハットンが、2戦全勝で決勝トーナメント進出へ大きく前進した。 ハットンが出だし2ホールで連続ボギーを叩いたことで、韓国のワンは序盤で2UPとした。3番でボギーを叩くも、4番でこの日、最初のバーディを奪って2UPのリードを取り戻した。 ワンは6番からの3連続ボギーでハットンに先行を許すと、9番ではハットンが1つ目のバーディで2UPとするも、12番は21歳のワンが応戦し、ひとつスコアを戻すことに成功した。 ハットンは13番でバーディを奪い、2UPのリードを取り戻すと、15番でボギー、最終ホールでバーディを奪って2連勝を飾り、明日のグループステージ最終戦でラファ・カブレラベローと引き分ければ、ベスト16進出が決まる。 「プロとしては、マッチプレーでプレーするのは慣れていないんだ。世界最高の選手たちと戦うんだから、とても厳しい。とにかく勝つことができて嬉しいよ。今日は我慢強くプレーしなければならない一日だったね」 グループ10のもう1試合は、チャールズ・ハウエルIIIが、初戦でワンに勝利した世界26位のカブレラベローを2UPで下した。 グループ15はヨーロピアンツアーメンバーにとって良い日とはならず、ブランデン・グレースが2&1でウィリアム・マクガートに敗れたほか、アンディ・サリバンも2&1でブラント・スネデカーに敗れ、予選ラウンド敗退が決まった。