谷原秀人 マスターズ出場かけ“運命の土曜日”へ
◇世界選手権シリーズ◇WGCデルテクノロジーズ マッチプレー 3日目(25日)◇オースティンCC(テキサス州)◇7108yd(パー71) 2週後の「マスターズ」出場を目指す谷原秀人が、決勝トーナメント進出を果たした。4人1組の総当たり戦で行われた予選ラウンドで、池田勇太との対戦を3&1で制し、2勝1分けのトップで、池田、ジョーダン・スピース、ライアン・ムーアとのグループ5を突破した。 「やりにくい。ここまで来て当たらなくても良いのに…」と谷原が言う日本人対決は序盤、ハイレベルなプレーの応酬で幕を開けた。池田が1番で4mのパーパットをしぶとく沈めてタイで滑り出すと、3番では2打目を互いにピンそば1.5m以内にピタリ。4番(パー3)もティショットでともに1m強につけ、世界選手権にふさわしい技で争った。 勢いづいたのは昨年、国内ツアーで池田との賞金王争いに敗れた谷原。パッティングの精度で分があり、3番から4連続バーディを決めて2アップ。8番の池田のダブルボギーにより、3アップで折り返すと、1ホールを残して17番(パー3)で決着をつけた。「風の吹き方が、きょうはそよ風。昨日に比べたらやりやすかった」。ショットに連日の安定感を見せ、負けなしで決勝トーナメントにコマを進めた。 世界ランキング60位。グループで最下位からの“番狂わせ”を起こしたのは、オーガスタへの思いに他ならない。マスターズ出場のためには、大会終了後の世界ランキングで50位以内に入る必要がある。16人による決勝トーナメントで、ベスト8位入りは最低条件。ベスト4進出なら出場権獲得を確実にでき、25日(土)は2連勝が求められる。 1回戦の相手は、世界ランク16位のポール・ケーシー(イングランド)。準決勝に進んだ場合、バッバ・ワトソンとロス・フィッシャー(イングランド)の勝者とぶつかる。もちろん、いずれも難敵だ。「まだ終わったわけじゃない。最低でも、もうひとつ勝たないとね。最後まで行けるくらいの気持ちでやれたらなと思います」。年明けから世界を回ってたぐり寄せたラストチャンス。オーガスタへの挑戦録は、あす最後の山場を迎える。(テキサス州オースティン/桂川洋一)
谷原秀人は池田勇太を下して決勝トーナメントへ。マスターズで再会なるか