22歳の快進撃は続く ラームがオースティンで準決勝に進出
「WGCデルテクノロジーズ マッチプレー」で快進撃を続けるホン・ラームが破竹の勢いそのままに、ソレン・ケルドセンを撃破し、オースティンCCで準決勝進出を決めた。 25日前にヨーロピアンツアーに加わったスペインのラームは、以来目覚ましい活躍を見せており、「WGCメキシコ選手権」で3位タイに入ると、ここテキサスでは勝率10割でベスト4入りを果たした。 ラームはグループステージ最終戦でセルヒオ・ガルシアを、そして土曜の午前中に行われたベスト16ではチャールズ・ハウエルIIIをそれぞれ6&4の大差で下すと、準々決勝のケルドセン戦では更に圧倒的なパフォーマンスを見せつけた。 ケルドセンは今週初戦に世界2位のロリー・マキロイを撃破するなど、好調を維持していたが、勢いに乗るラームには抵抗できず、結局このマッチは7&5と大差がついた。 これでラームは、同胞のフィル・ミケルソンを2&1で下した米国のビル・ハースと決勝進出を懸けて戦うこととなった。 「ミスしたショットは9番の2打目の1打だけだった。あそこではグリーンの僅か右に外してしまったんだ。それ以外のショットは、全て狙ったところに打てたよ。そんなゴルフができて、パットも決まったんだから、完璧なラウンドだったね」とラーム。 「選手が自分のプレーを振り返って、『これ以上良いプレーはできない』なんてことを言うラウンドは、そうないことだけど、今日はそんなラウンドだった」。 「ソレンが良いショットを打つ度に、僕が(それを上回るショットで)扉を閉めてしまったんだ。今日、もし自分自身とプレーしなければならなかったら、フラストレーションが溜まっていたと思うよ。今日は、上手く彼にプレッシャーをかけることができたね」。 グリーンを捕らえられなかった1番でケルドセンがボギーを叩くと、3番では3メートルにつけた22歳のラームがバーディを奪って2アップとリードを広げた。ラームは息を呑むショットでピン側につけた6番でイーグルを奪い、一方、ケルドセンは8番をボギーと劣勢を強いられる展開になった。 10番では41歳のケルドセンがラームの内側につけるも、2.4メートルのバーディパットを決め損なったことで、このホールをラームが取り、2打目を3.6メートルにつけた12番もラームが取って、残り6ホールがドーミーとなった。 続く13番ではラームが2打目を2.4メートルにつけたのに対し、ケルドセンはバーディパットを外し、自ら握手を申し出た。 彼らの1組前では、1番で見事なショットからバーディを奪ったハースが、続く2番をボギーとしながらも、その後をバーディ、パー、バーディ、バーディとして3アップのリードを築いた。 ミケルソンは素晴らしいティショットを放ったパー3の7番を取って盛り返すも、ハースの精度は狂うことなく、見事なアイアンショットからバーディを奪った9番を奪取し、再び3アップとしてハーフターンした。 メジャー5勝のミケルソンは10番でバーディを奪い、12番ではハースがボギーを叩いたことで、2人のギャップは1ホール差まで縮まるも、世界47位のハースは絶妙なショットがピンに絡んだ15番を取って勝利につなげた。 ラームとの対戦が大きな試練となることを重々承知しているハースは、準決勝の対戦相手に対する賛辞を惜しまなかった。 「彼は今年勝っているし、世界ゴルフ選手権やその他の大きな試合でもトップ10に入っている」とハース。 「あの子が今年メジャーに勝ったとしても、僕は驚かないよ。彼は良いプレーをしているし、もちろん今週も例外ではないね」。 「(明日は)ゴルフのプレーに徹しようと思う。明日は、また7バーディで回れれば行けると思うし、良い戦いはできると思う。彼のプレー振りからすると、それくらいでかなりの接戦になると思うんだ」。