ヨハンが残した永遠の遺産
執筆者 Oriol Domènech 「最初の1本のパスは素晴らしい結末を創り出すことができる」 これはヨハン・クライフが彼の素晴らしい人生の中で私たちに残した言葉であり、現在も語り継がれている多くの言葉の一つでもある。 数カ月前に、クライフの友人で、最も教えを受けた生徒の1人であるペップ・グアルディオラが、クライフの自伝『フライング・ダッチマン』の発表の際にこの言葉を回想した。 クライフが当時そうだったように、今や世界有数の監督となったペップにとって、これは単なるフレーズ以上の意味を持ち、クライフの創り上げたサッカーのベースとなっている。 多くの弟子達がクライフのDNAを受け継いでくれたおかげで、我々の中に彼は生き続けている。スポーツディレクター(SD)としてサッカー界でのキャリアを続けているチキ・ベギリスタイン(マンチェスター・シティFC)、ホセ・ラモン・アレサンコ(バレンシアCF)、アンドニ・スビサレッタ(オリンピック・マルセイユ)、ロベルト・フェルナンデス(FCバルセロナ)、息子のジョルディ・クライフ(マッカビ・テルアビブ)や、ベンチに監督やテクニカルスタッフとして活躍するペップ・グアルディオラ(マンチェスター・シティ)、ロナルド・クーマン(エバートン)、エウセビオ・サクリスタン(レアル・ソシエダ)、オスカル・ガルシア(レッドブル・ザルツブルグ)、ギジェルモ・アモール(アデレード・ユナイテッド)、フレン・ロペテギ(スペイン代表)、エルネスト・バルベルデ(アスレティック・ビルバオ)、トーマス・クリスチャンセン(APOESLニコシア)、ミカエル・ラウドルップやオランダ代表のダニー・ブリント、マルコ・ファン・バステン、フランク・ライカールト、そしてメディア界で活躍しているフリスト・ストイチコフ、フリオ・サリナス、アルベルト・フェレール、彼らはクライフの下で学んだ生徒だ。 クライフが残した遺産は数え切れない。FCバルセロナには歴史上、最も素晴らしい数年間をもたらした。数々のタイトル、スペクタクルなサッカー、高いメンタリティーを持ち込んだことに疑いの余地はない。 現代サッカーにおいて、彼の原則は今やメソッドとなっている。ポゼッションとポジショニングは多くの監督に普及している、ロンド(パス回し)はとても重要で代表的な練習だ。 身長の高さなど身体的要素の重要性は、賢さや才能に取って代わられた。攻撃的なスタイルを採用する監督は増え、またディフェンスラインからボールを大事に繋ぐようなチームもカテゴリーや年代問わず、特にカタルーニャとオランダで増えた。 これからもクライフの意志を受け継ぐ者たちが、よりスペクタクルなサッカーを想像していくことだろう。 現代サッカーの礎を築いたクライフに敬意を払いたい。 ありがとう。ヨハン。