来日1カ月の初優勝は「まだ早い」?イ・ミニョンも想定外のV争い
◇国内女子◇ヤマハレディースオープン葛城 3日目(1日)◇葛城ゴルフ倶楽部山名C(静岡県)◇ 6568ヤード(パー72) アン・ソンジュ(韓国)、渡邉彩香とともに回った最終組。今季から日本ツアーに参戦するイ・ミニョン(韓国)は、実力者たちを向こうに回し、6バーディ、2ボギーの「68」。4つ伸ばして通算7アンダーとし、後続に2打差を付けてツアーでは自身初の単独首位に浮上した。 なにかに導かれるかのように、この日は面白いようにパットが決まった。4番(パー3)は5mのパーパットをミスヒットしたが、ラインから外れたところにあったアンのマーカーに当たり、方向が変わってカップイン。7番(パー3)は17m、15番(パー5)は15mとロングパットも立て続けに沈めて、バーディを重ねていった。 日本ではほぼ無名。4勝を誇る韓国ツアーではパットで鳴らしたに違いないと思いきや、実は得意ではないという。「練習もあまり好きじゃない。手の感覚が良くなくて・・・」と恥ずかしそうに照れ笑い。「きょうはラッキーです」。 単独首位で最終日を迎えるが、「優勝はしたいけど、まだちょっと早いと思う」と首を横に振る。その理由は、「まだ1カ月しか(日本に)来ていないから」。ちなみに、ここまでのコメントは通訳を介してのものだ。 目下、日本語は勉強中。それでも、ちょこちょこと挟んでくる短い返答は記者たちの笑いを誘う。“きのうもうなぎを食べましたか?”と問われれば、「イザカヤ」のひと言。“美味しかった?”には、「チョット、マズイデス(苦笑)」。3年前の日韓戦でも対戦し、この日同組で回った渡邉については、「ワタナベ、カッコイイデス」と即答した。 自身は夏ごろを想定しているという初優勝。だが、日本語での優勝スピーチは、この1カ月ですでに準備の最低ラインはクリアしたと保証しておこう。(静岡県袋井市/今岡涼太)
イ・ミニョン(右)は単独首位で最終日を迎える。「まだちょっと早い」という初優勝はあるか?