宮里藍はヒヤヒヤの予選通過から「69」“おおざっぱ”な意識も奏功
◇米国女子◇ANAインスピレーション 3日目(1日)◇ミッションヒルズCC(カリフォルニア州)◇6763yd(パー72) 進行の遅れにより、第2ラウンドの残りと第3ラウンドが合わせて行われた3日目。宮里藍は11ホールを残していた第2ラウンドを「72」として、カットライン上の通算2オーバー64位で決勝へ。第3ラウンドは4バーディ、1ボギーの「69」と伸ばし、通算1アンダー43位に浮上した。 薄氷の予選通過だった。宮里は第2ラウンド再開後の後半12番でバーディを先行。通過は安泰と思われたが、16番をボギーとすると、最終18番(パー5)の第3打では「ライはそこまで悪くなかったけど、左足下がりで思ったよりキャリーが出なかった」と、グリーン手前の池に落としてダブルボギーを喫し、危うく決勝進出を逃しかけた。 続く第3ラウンドに、ミスへの意識を引きずることはなかった。前半11番(パー5)で、第3打をピンそば1.5mにつけてバーディ先行。続く12番もフェアウェイからの第2打をピン奥4mにつけると、下りのラインをジャストタッチで合わせて2連続とした。「早い段階でバーディが来ると気持ちとしても楽になる」と、流れを呼び込んだ。 再び迎えた18番では、フェアウェイセンターを捕らえた完璧なティショットから第2打をフェアウェイに刻み、第3打をピンそば2mに寄せてバーディで締めた。ボギーは7番の1つに抑え、通算1アンダーに伸ばしてホールアウトした。 大会初日に、自らへの期待から完璧を求め過ぎて崩れた反省をいかし、「バランスよく、良い意味で“おおざっぱに”」と意識のハードルをやや下げたという。「この2日間は上手くいっている」と宮里。首位の背中は遠く、逆転は難しい状況だが、「(第3ラウンドを)3アンダーで終えられたことは大きいし、あしたは行けるところまで行けきたい」と、上位浮上を狙いに行く。(カリフォルニア州ランチョミラージュ/糸井順子)
第3Rを「69」でプレーした宮里藍