4オーバーの谷原秀人が感嘆した世界2位マキロイの余裕
◇メジャー第1戦◇マスターズ 初日(6日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7435ヤード(パー72) 10年ぶりに帰ってきたオーガスタ。開幕前は感慨にふける瞬間があっても、ティオフすれば「ひとつのトーナメントとして戦っている」。谷原秀人の初日は2バーディ、6ボギーの「76」。4オーバー54位の出遅れに悔しさをにじませた。 旋回する猛烈な風、午後になっても気温15度にしか上がらない肌寒さ。谷原は厳しい状況でスタートした1番で3mのパーパットをねじ込んだが、2番(パー5)で第1打を左の林の中にあるクリークに入れて4オン2パット。続く3番も2打目をグリーン奥にこぼし、静かなスタートを切りたいオーガスタナショナルの序盤で2連続ボギーを喫した。 後半のインコースは12番(パー3)で1.2mのパーパットを外すなど、得意のショートゲームにミスが出た。「後半はそこまで(思ったほど)軟らかくなかった。アプローチも思ったよりも行ってしまった」と、グリーンスピードの変化も感じたが「イージーなパットとアプローチが外れている。もったいない。4つ(4オーバー)まではいかなかったんじゃないかという思いはあります」と悔しそうに言った。 マスターズ出場を決めた2週前の「WGCデルテクノロジーズマッチプレー」では、ジョーダン・スピース、ポール・ケーシー(イングランド)、世界ランキング1位のダスティン・ジョンソンら強豪との直接対決に臨んできた。今大会の予選ラウンドはロリー・マキロイ(北アイルランド)が同組。その世界ランク2位の27歳は、3オーバーで迎えた13番(パー5)からイーブンパーまで戻し、12位でホールアウトした。 「(飛距離で)気持ちよく置いていかれる」のは「もう慣れました」。感心するのはパワーだけではないゲーム運び。「全然慌てない。淡々とやっている」と、キャリアグランドスラムがかかるマキロイの余裕に舌を巻いた。 2日目の天気予報も、厳しい寒さと風。「寒いのは考えてもしょうがない。早く帰って、ごはん食べます」と切り替えを強調した。まずは予選通過へ挽回が必要だ。(ジョージア州オーガスタ/桂川洋一)
谷原秀人は予選ラウンドでマキロイと一緒にプレーしている