オーガスタデビュー戦で首位奪取 25歳ピータースが輝き放つ
トーマス・ピータースが「マスターズ」2日目に「68」をマークし、セルヒオ・ガルシアと並んでリーダーボードのトップに躍り出た。 初日を「71」でラウンドしたガルシアが「69」をマークして首位タイに浮上すると、その後、オーガスタナショナルでのデビューに全く物怖じしないベルギーの25歳の飛ばし屋が追いつく展開となった。 ピータースは木曜のラウンドで、10番までを5アンダーで回り、一時は後続に4打差をつける首位に立ったが、後半は「40」を叩いて失速した。2日目は出だしでボギーを叩いて通算1オーバーとなる苦しいスタートだった。 しかし、その後、ピータースは1イーグル、3バーディと見事なゴルフを展開し、通算4アンダーとして、ガルシア、そしてリッキー・ファウラーとチャーリー・ホフマンの米国勢と並ぶ首位タイに浮上した。 メジャー初制覇を狙うガルシアは、これが74回目のメジャー出場となり、これまで22度のトップ10入りを果たしているが、そのうちオーガスタナショナルでのトップ10入りはわずか3回に留まっている。 しかし、強い風でコースが近年稀に見る厳コンディションとなるなか、スペインのガルシアは2日目を6バーディ、3ボギーでプレーしてみせた。 ファウラーはこの日ベストの「67」をマークし、一方、初日「65」でスタートダッシュを切ったホフマンは「75」を叩いて後続に追いつかれる格好となった。 通算2アンダーには2日目「73」のウィリアム・マクガートがつけ、その1打後方にはホン・ラーム、ジャスティン・ローズ、フレッド・カプルス、そしてライアン・ムーアが続いている。 世界2位のロリー・マキロイは、2日目を「73」とし、ソレン・ケルドセンと共に通算1オーバーで週末を迎えることとなった。 1番でボギーを叩いたピータースは、ティショットをピン側1メートル弱につけた6番でバーディを奪って盛り返すと、9番では7.5メートルのバーディパットをねじ込み、13番では見事な2打目でイーグルをお膳立てした。 ピータースは続く14番で再びバーディを奪うと、15、16、17番では入れごろのバーディパットが決め切れず、18番では見事なパーセーブでこの日のラウンドを締め括った。 これまでヨーロピアンツアーで3勝を挙げ、昨秋デビューを果たした「ライダーカップ」ではチームに4ポイントをもたらしたピータースは、その経験が週末に生きてくることを期待している。 「(今日は)大体において同じゴルフをプレーして、多くのチャンスを作り出すことができた」と語った。 「僕は考え過ぎないんだ。時として、人はオーガスタで考え過ぎてしまうことがあるんじゃないかと思う。余りに特別な場所としてね。これは特別なコースだし、特別な大会ではあるけれど、単にゴルフなんだ」。 「新しい経験だけど、僕は今週ずっと冷静だし、『ライダーカップ』での経験を生かそうと思っている。あれはものすごいプレッシャーだったし、ここもかなりのプレッシャーだけど、僕はそれが気に入っているし、(明日からのプレーが)待ち切れないね」。 怒濤のスタートを切ったガルシアは、1番で2打目をピン側3.5メートルにつけてバーディを奪うと、パー5の2番では3打目の短いチップショットからバーディをお膳立てし、3番では6.5メートルのバーディパットをねじ込んだ。 ガルシアはグリーンを外したパー3の4番でボギーを叩いたが、9番で2打目をピン側2メートルに乗せてバーディを奪った。その後、10番と13番でボギーを叩いて後退したガルシアは、パー5の15番で見事な2打目からバーディを奪うと、17番でもバーディを奪って首位タイに返り咲いた。 「メジャーでプレーしているだけで、すでにエキサイティングなんだ。優勝のチャンスがあるのは最高だし、勝てたら間違いなく信じられないくらい素晴らしいだろうね。でも、僕にとっては、ずっと健康でいられたので、多くのメジャーに連続して出場し、優勝のチャンスを何度もつかめたことが幸運だと感じているんだ」とガルシア。 「僕にとっては、それ自体がすでに勝利だと言えるし、その上で、ケーキに苺を乗せることができれば、言うことないよね」。 スペインのラームは10番でダブルボギーを叩くも、2番、8番、11番、そして13番でバーディを奪ってスコアを伸ばすことに成功した。イングランドのローズは2日目をイーブンパーの「72」でラウンドした。 かつての大会王者であるフィル・ミケルソン、アダム・スコット、そしてジョーダン・スピースは通算イーブンパーにつけており、マキロイとケルドセンが1打差でこれを追っている。
首位浮上のピータース。25歳はオーガスタで輝きを放っている(Rob CarrGetty Images)