かつてはツアー屈指のショットメーカー。谷口徹が本来のスタイルに戻して再起をかける
「飛距離にこだわるのはやめた」谷口徹、再起への道
◇国内男子◇東建ホームメイトカップ 事前(12日)◇東建多度カントリークラブ・名古屋(三重)◇7081yd(パー71) 再起をかけたプロ26年目の谷口徹がシーズン初戦に臨む。昨シーズンはシードを維持してきた1997年以降の賞金ランキングで自己ワーストの80位。上位75人までの賞金シード(義務試合数に満たない7選手を除くランク82位まで)にはかろうじて滑り込んだが、苦しい一年となった。 飛距離アップを求めて2015年から始めた筋力強化が裏目となり、持ち味のショットに安定性を欠いたのが原因だ。「上半身に筋肉が付き過ぎていた」と、真剣に取り組みすぎたトレーニングのせいでショットへの繊細な感覚が失われていたという。 昨季までの反省を生かし、今季は「もう飛距離にこだわるのはやめた」と軌道修正。負荷を減らした適度な筋力アップにとどめ、「前よりもボールコントロールが良くなってきた。いい感じだと思う」。蘇りつつあるショットの精度に手応えを感じて、迎える新シーズンだ。 前週末に地区競技の「岐阜オープン」で優勝。2日間で通算13アンダーまで伸ばし、後続に5打差をつける圧勝だった。プロアマ混合のフォーマットだけに「勝っても上手くなったことにはならない」と話したが、弾みをつけたことに違いはない。「ちょっと良くなったな、と思うくらい。僕が少し上手かっただけですよ」とまんざらでもない表情だった。(三重県桑名市/塚田達也)
かつてはツアー屈指のショットメーカー。谷口徹が本来のスタイルに戻して再起をかける