熊本地震から1年。上田桃子は地元で悲願の復活Vを逃した プレーオフ1ホール目でパーパットを外した上田桃子
「申し訳ない」こらえた涙 上田桃子は最終盤の自滅で地元Vならず
◇国内女子◇KKT杯バンテリンレディスオープン 最終日(16日)◇熊本空港CC(熊本県)◇6452yd(パー72) 熊本地震のため、2年ぶりの開催となった大会。熊本県出身の上田桃子が、西山ゆかりにプレーオフで敗れた。初日から首位を守ったが3バーディ、4ボギー「73」とスコアを落として通算4アンダー。最終18番のボギーで並ばれ、プレーオフでは無念の“池ポチャ”で万事休す。「県民の方々に申し訳ない」と肩を落とした。 待っていたのは、あまりに残酷な幕切れだ。18番(パー5)でのプレーオフ1ホール目の2打目。「先手必勝だと思った」と果敢に2オンを狙い、4UTを振り抜いた。グリーン手前の土手に当たって池に落ちた。あと、10センチ伸びていれば…。ギャラリーから大きな悲鳴が上がった。ボギーを喫し、パーとした西山に敗れた。 自滅だった。2打リードで正規の最終18番を迎えた。80センチのパーパットを前に、西山が3mのバーディパットを決めてプレッシャーをかけた。「まっすぐのラインだと思った。しっかりヒットできなかった」とスライスして外した。「頑張ろうという気持ちで(プレーオフに)向かったけど…」と悔やんだ。 昨年大会の開幕前夜、最大震度7の熊本地震で被災した。「たくさんの声援をもらってうれしかった。勝って、みんな前を向いて頑張りましょうって言いたかった…」。言葉を詰まらせながらも、最後まで涙はこらえた。(熊本県菊陽町/林洋平)
熊本地震から1年。上田桃子は地元で悲願の復活Vを逃した プレーオフ1ホール目でパーパットを外した上田桃子