2018年2月に開幕する平昌冬季オリンピックと同会場となり、オリンピック前のテスト大会を兼ねてスピードスケート世界距離別選手権が開催されている。第2日目となる2017年2月10日には、女子500メートルが行われ、小平奈緒(30歳=相沢病院)が37秒13の記録で優勝した。今回のタイムは、自身が持っていた37秒29の日本記録を0秒16縮め、新たに日本記録を更新。今大会で2位となったオリンピック2連覇中の李相花(韓国)の記録は37秒48で、小平は0秒35も引き離す圧勝で初優勝となった。
【小平奈緒】1986年5月26日、長野県茅野市で生まれる。3歳のころからスケートを始め、中学2年のときに500メートルで中学記録を更新。また、全日本ジュニアでは当時高校生だった吉井小百合に勝って、中学生では史上初となる優勝を成し遂げた。伊那西高校に進学し、インターハイでは500メートルと1000メートルで優勝を果たす。スピードスケート選手とは別に先生になりたいという夢を追い求め信州大教育学部へ進学。大学在学中にも全日本スピードスケート距離別選手権優勝など、数々のタイトルを獲得。2009年、社会医療法人財団慈泉会相沢病院に採用され、2010年バンクーバーオリンピックを目指し選手としての活動も続ける。2010年2月に行われたバンクーバーオリンピックでは、500メートルで12位、1000メートルと1500メートルでは5位の成績だったが、団体パシュートでは銀メダルを獲得している。その4年後の2014年ソチオリンピックでは、500メートルで5位、1000メートルでは13位に終わった。2015年2月に行われた世界距離別選手権では500メートルで3位に入っている。