松山英樹 キャリアベストの4年目終える「波が大きい」
◇米国男子プレーオフ最終戦◇ツアー選手権 最終日(24日)◇イーストレイクGC(ジョージア州)◇7385yd(パー70) 26位タイで一年のラストラウンドを迎えた松山英樹は5バーディ、3ボギー1ダブルボギーの「70」で回り、通算6オーバーの26位タイで2016ー17年シーズン最終戦を終えた。レギュラーシーズントップで終えたフェデックスカップポイントはプレーオフ全4戦で後退したものの8位。本格参戦4年目で自己最高位を記録した。 年間王者争いからは遠いポジションでも、リッキー・ファウラーとの2サムには多くのギャラリーが帯同した。松山は序盤からパットを決めきれず、右ラフからの第2打をバンカーに入れた7番でボギー。9番(パー3)ではラフからのアプローチミスで3オン2パットのダブルボギーとし、10番のボギーで一時は通算10オーバーまで落ち込んだ。 ズルズルとただ後退するわけにはいかない。巻き返しはその直後。ティショットをピンそば50cmにつけた11番(パー3)から3連続バーディ。前日の後半、不振のあまりティショットで“封印”した1Wはこの日、ヘッド自体を同じモデルのスペアに替えた。「(前半に)スコアを崩したんで、考えずに打ったら良かった」と満足には至らないが、17番、18番(パー5)の1Wショットには及第点。最後はバーディで締めくくることができた。 夢のメジャー制覇こそならなかったが、シーズン3勝。そのうち2つは世界選手権で飾った。これまでの4季でベストと言えるが、「昨年もそうでしたけど、良い時と悪い時の波が大きい。それを少なくしていくのが課題」と一年を振り返った。 2月の「ウェイストマネジメントフェニックスオープン」でシーズン2勝目を挙げた直後にまず成績は下降した。そしてこの秋、プレーオフシリーズでは4戦とも上位に食い込めなかった。「調子を落としている時間が長い。(国内外で4勝した)去年の最後の方、今年(8月)の全米プロの前のところ、ファイヤーストーン(ブリヂストン招待)のようなプレーを目指してしまう。(いつも)そのレベルになれたら、常に優勝争いができると思う。メジャーも勝てるんじゃないかと思う」 今季3勝目を挙げた「WGCブリヂストン招待」。松山はコースレコードタイの「61」を記録した最終日を「絶好調と言えたラウンドはあれくらい」と表現する。世界を驚がくさせるたびに、自分自身にかける期待やハードルも高くなっている。 次週は2年に1度の対抗戦「ザ・プレジデンツカップ」(ニュージャージー州リバティーナショナルGC)が控える。「予選落ちもないですし。最低でも3マッチは出られるんで(苦笑)。全力で頑張りたい」。12人の世界選抜チームで、世界ランキング最高位のエースに向けられた期待は、もちろん大きい。(ジョージア州アトランタ/桂川洋一)
松山英樹は4年目のシーズンを今年もアトランタで終えた