「そうです、ベイスたんです、稲尾さま。
やつは去年、遠い遠い星からベイスターズを思う一心で
念願のハマスタにやってきました。
ところが試合を観たら帰る約束が、『帰りたくない』と逃げ出し行方不明に……。
しかしまさか、ハマスタにおったとは。
まあ、元気そうで何よりじゃ」
神さまは、久しぶりベイスたんの姿をみて少しホッとしました。
稲尾さまは、神さまを呼び止めて言いました。
「ベイスたんは、久しぶりに会う神さまのことを恐れているはずじゃ。
急に出て行ったら、またすぐどこかへ逃げてしまうかもしれんぞ。」
「まあ、言われてみればたしかに…。
では、いったいどうすればベイスたんに、
侍ジャパンを応援させることができましょうか?」
すると、稲尾さまは言いました。
「ワシに名案がある。
ほれ、侍ジャパンには、彼らを司る“守り神”がいなかったじゃろ?
ベイスターズに、おぬし。ライオンズにワシがいるように、
侍ジャパンにも、守り神が必要である。」
そう言うと、稲尾さまは周りにあった雲をちぎって、なにかをつくり始めました。
どうやら侍ジャパンの守り神を、つくっているようです。
「わかりましたぞ、稲尾さま。
その新しい守り神を、私の代わりにベイスたんのもとに派遣するというわけですな」
「その通りじゃ、神さま。
やはり、かっこいいサムライの姿をしているのが良いじゃろう。
高倉健とか、渡辺謙とか、そういうイメージじゃ。(こねこね)」
稲尾さまは言いました。
「こやつを、ベイスたんのもとに、送りこむのじゃ」