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【7月4日(木)】

©カネシゲ タカシ

さあ、試合はどうなったのかな?

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キヨシ監督が「世界一うまい」と称するモーガン選手のセーフティ・バントで
満塁としたあと、ブランコ選手がレフトへのタイムリー2ベース!
ベイスターズ打線が初回から飛ばします。

ブランコ選手はこの日3安打。
モーガン選手は6回にダメ押しのホームランも!

長いのも短いのも自由自在なモーガン選手は、本当に忍者みたいだよね。



そして、今日はなんといってもこの人!

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「すだこうたとうしゅ、おおきな、おしごとを、なしとげたやよ!
すだとうしゅ、つおいやよ!やさしいやよ!

ベイスたん、ベイスターズも、すだこうたとうしゅも、
すき、すき、すきーーーっ!!!(たかくぴょーん)」

2年前、9点のリードをもらいながら7失点し、悔しい思いをしたスワローズさんとの一戦の悔しさ。それをおバネにして、高く高く飛び上がったという須田投手の“立ち向かう勇気”が、チームを奮い立たせてくれました。

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さあ、「ミルキーウェイ大ちゃんス」は残り3戦!




【7月5日(金)】

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ベイスたんたちは、なけなしの おほしさまをつかって、
東京ドームにやってきました。

もともといのちをかけて、宇宙のかなたからハマスタにやってきたベイスたん。
いつ、いかなるときでも、ベイスターズのそばにいたいのです。

そして、運命の一戦が はじまりました。

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大好きな中村ノリ選手のホームランも出ました。
山崎憲晴選手のホームランも出ました。

しかし、結果は………

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「ミルキーウェイ大ちゃんス」は、
残念ながら達成することができませんでした。

ベイスたんは、まだ見ぬパパやママに 逢うことができませんでした。

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「ベイスたん、ぱぱと、ままの、おかおが、ちこっと、みたかっただけやよ!
ちっとも、さみしくなんか、ないやよ!(ぴょんぴょん)」

テレビさんや冷ぞうこさんに心配をかけまいと、つよがっているのでしょうか。
ベイスたんは、東京ドームの屋根の上で、ぴょんぴょんと 飛びはねるのでした。

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テレビさんは、あわててベイスたんに言いました。

「あやや?『おいのり』?(きょとん)」


「流れるおほしさまが 消えないうちニ おねがいごとをすると、
かなうっていう 言い伝えがあるノ!

『ママやパパに逢えますように』っテ、おねがいしテ!
きえちゃう前に、いそいデ!」


星に、願いを。


テレビさんにうながされたベイスたんは、
夜空に向かって 小さなその手をあわせました。

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「ミルキーウェイ大ちゃんス」は終わってしまいました。
それでも、ベイスたんは祈ります。


あした、ベイスターズが、かちますように。


なぜなら、ベイスターズのしあわせが、ベイスたんのしあわせだからです。



みんなといっしょに、おおきな声で。
明日も、いっしょうけんめいベイスターズを応援しようね、ベイスたん。

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カネシゲ タカシ

漫画家・コラムニスト。1975年生まれ、大阪府出身。 「週刊少年ジャンプ」にてデビュー。 現在は「週刊アサヒ芸能」や「スポーツナビ」に連載を持つほか、テレビ・ラジオ・トークイベントに出演するなど活動範囲を拡大中。 著書・共著に『みんなのプロ野球川柳』、『みんなの あるあるプロ野球』(ともに講談社)、『ベイスたんやよ!』(KADOKAWA)、『野球大喜利 ザ・レジェンド』(徳間書店)などがある。 元よしもと芸人。