負けられない世代間競争がそこにある!
まもなくキャンプイン。一軍キャンプのメンバー発表で悲喜こもごもあっただろう。宜野座と安芸、現実の世界では2つに振り分けられたのだが、今日はチームを3分割することにする。
どういうことか。これもまた妄想の一種だ。――キャンプが終わり、オープン戦が本格化する前のある日、甲子園球場。この甲子園練習にファームキャンプ組から気になる選手を招集し、オープン戦で使っていくかを判断するのが慣例だ。
例年だと紅白戦やシート打撃といった実戦練習で選手たちをテストするのだが、今年はちょっと変わった企画になった。支配下+育成の全70選手を年齢順に3分割、「ベテラン」「中堅」「若手」3チームによる総当たり戦をやろうというのだ! (あらためて断っておくが、あくまでも私の妄想)
面白いことが大好きな金本知憲監督、ノリノリでまずはコーチングスタッフも3分割した。ベテランチームは矢野燿大二軍監督、中堅チームは片岡篤史ヘッドコーチ、若手チームは金本監督が率いることに。せっかくだからと、バックネット裏席を開放。全選手を披露する絶好のファンサービスになった。
ルールも決まった。1日で3試合を行うので6イニング制。延長戦はなしだが、得点状況いかんによらず6回ウラまで行う。「全員出場」も決めごとで、各チーム戦う2試合のうちに投手は少なくとも打者1人、野手は1打席または守備1イニング出なければいけない。
順位は勝率順で決めることとし、同率の場合は得失点差で決定する。優勝チームにはクラブハウスにて豪華ケータリングのディナーをプレゼント、最下位チームは観客の前での罰走と、ホームに整列して『六甲おろし』斉唱が義務づけられた。(くれぐれもすべて私の妄想)
迫力の中堅、スピードの若手、安定感のベテラン
さっそくチーム分けを見てみよう。まずは投手から。投手は37人いるので、3分割すれば12~13人。ところが、藤浪世代が5人いるためうまく均等に分割できない。同じ世代でも分割してしまえばいいのだが、野球選手にとって同級生の絆は固い。そこは守ってあげたい。ということで、こんな感じに分けることになった。
【ベテラン(11人)】能見、藤川、メッセンジャー、岩田、髙橋聡、マテオ、桑原、榎田、モレノ、ドリス、山本
【中堅(12人)】伊藤和、石崎、岩貞、秋山、岩崎、谷川、島本、横山、守屋、青柳、松田、歳内
【若手(14人)】藤浪、小野、福永、竹安、尾仲、馬場、呂、髙橋遥、藤谷、石井、望月、才木、濱地、牧
ベテランチームは人数が少ないが、実績も実力もあるのでちょうどいい。中堅チームも「エース秋山拓巳」から松田遼馬、岩崎優、石崎剛と実力者が揃っているので、勝機は十分。実績のある選手が少ない若手チームだが、 藤浪晋太郎、小野泰己、期待の才木浩人に注目の尾仲祐哉、そしてドラ1ルーキー馬場皐輔など楽しみな素材が並ぶ。勢いでは他チームに負けていない。
続いて、7人の捕手を分ける。そういえば、ケガのリスクが高い捕手、登録7人はちょっと少ない気がする。サクッと3分割。
【ベテラン(3人)】岡崎、小宮山、小豆畑
【中堅(2人)】梅野、原口
【若手(2人)】坂本、長坂
ベテランが安芸、それ以外が沖縄だったのが興味深い。次は内野手。15人いるので、5人ずつ均等に分けることになった。
【ベテラン(5人)】鳥谷、西岡、上本、山崎、今成
【中堅(5人)】ロサリオ、森越、荒木、陽川、糸原
【若手(5人)】西田、北條、大山、熊谷、植田
なかなか面白い分割になった。迫力は中堅チーム、スピードは若手チーム、安定感ならベテランチームというところ。意外なことに上本博紀は内野手の上から3番目。もう立派なベテランだ。若手チームは打線が繋がればチャンスがある。
さて、最後は外野手。11人いるので3~4人で分ける。
【ベテラン(4人)】福留、糸井、俊介、伊藤隼
【中堅(3人)】緒方、江越、中谷
【若手(4人)】高山、板山、島田、横田
やはり、中堅という認識だった俊介、それに伊藤隼太までもがベテランチームに編入されて驚いた。若手チームは4人とも左打者。阪神の外野手はどうにも左打者が多い。
「予告スタメン」に虎バカのワクワクが止まらない!
さて、試合前日、各チームの「監督」から予告スタメンが発表され、関西スポーツ紙上をにぎわした。
【ベテランチーム】
1 中 俊介
2 遊 西岡
3 右 糸井
4 左 福留
5 三 鳥谷
6 指 伊藤隼
7 一 今成
8 捕 岡崎
9 二 山崎
P メッセンジャー
さすがベテラン。「フル代表」の雰囲気さえかもし出している。まあ優勝候補筆頭は間違いないが、高給取りの面々がどれくらい真剣にプレーするかが問題だ。しかし罰ゲームはイヤだろう。手術明けの上本は大事をとってベンチスタート。
【中堅チーム】
1 遊 糸原
2 二 荒木
3 左 中谷
4 一 ロサリオ
5 指 原口
6 三 陽川
7 中 江越
8 捕 梅野
9 右 緒方
P 秋山
意外と得点力がありそうなのが中堅チーム。やはりなんといっても注目は4番のロサリオ。中谷将大、陽川尚将、原口文仁らに長打が出れば、勢いに乗れそうだ。梅野隆太郎が若手チームの盗塁を防げるかもポイント。
【若手チーム】
1 遊 熊谷
2 二 植田
3 中 高山
4 三 大山
5 指 北條
6 捕 坂本
7 左 板山
8 一 西田
9 右 島田
P 藤浪
熊谷敬宥、植田海、板山祐太郎、島田海吏、髙山俊とスピードのある選手が並ぶ。問題は彼らが出塁できるかどうかだ。なんとか一軍への入り口をこじ開けたい面々なので、打席でどんな執念を見せてくれるかが楽しみだ。
いやあ、素晴らしい企画。最高に面白い1日になり、首脳陣もファンも大満足だった。……それでどんな試合展開になって、どんな結果だったかって? あとはみなさんの妄想にお任せする。