助っ人外国人のユーモア力とは

「助っ人外国人のユーモア力は成績と比例する。」これは僕が常々感じていることである。近年のユーモア助っ人を振り返ってみると、お決まりのギャグを持つアレックス・ラミレスに始まり、このサイト内の南さんのコラムでも紹介されたエンターテイナーナイジャー・モーガン、日本ハムのレアードなどユーモア力が高く結果をしっかり残している選手が多い。もちろん活躍をしているからユーモアを発信しても許されるという部分もあるだろう。全く打てない助っ人外国人がベンチでゲッツを連発しても、ただの異常な助っ人としか受け止めらない。それを差し引いても、この異国の地でユーモアを発揮できる選手は相当に頭や勘が良く、結果を出す確率も高いと言えるのではないだろうか。

最もユーモア力が高かった助っ人外国人

そんなユーモア力が高い助っ人外国人の中で特に異彩を放っていたのが元ヤクルトスワローズのドゥエイン・ホージーだ。1997年に松井秀喜と熾烈な争いの末ホームラン王を獲得したホージーはとにかくユーモアに満ち溢れる人物だった。下アゴを出して「あウーン!」と叫ぶ、「さらりとした梅酒」のCMソングを歌う、ヘルメットに当時流行していたプリクラを貼りまくる・・・・。数え上げたらきりがないほどのホージーのユーモアに日本中の野球ファンは釘付けになったものだ。入団当初は野村監督から「ただ明るいだけの選手」と酷評を受け、落合博満からは「史上最低の助っ人」とまで言われていたホージー。しかし日本の文化をすぐに吸収したように、日本のピッチャーの情報を収集ししっかりと研究した結果誰もが予想しなかったとんでもない活躍をしたのだ。活躍とともにホージーのユーモアもとどまることなく、稲葉篤紀選手に「ビリー」とあだなをつけたり竿竹屋のアナウンスを永遠と叫び続けるようになる。そして見事にヤクルトを優勝に導びいた。しかしそんな華々しい活躍もつかの間。翌年には思ったような結果を出せずヤクルトを退団することになるのだった。

ホージーのユーモア溢れるSNS

そんなドゥエイン・ホージーの現在はFacebookとTwitterで確認できる。まずはFacebook。

奥様と息子様が写るFacebook。家族を大切にしている様子が伺える。しかし更新自体はあまりされておらず写真も一枚しか上げられていない。それがこちらだ。

さすがホージー。謎のメガネを全員でかける、というユーモア溢れる写真を上げている。全員が真面目に写っていてシュール感も醸し出している。さすがだ。そしてホージーのTwitterがこちら。

アイコンのパーティ帽を被るホージーにまず愛らしさとユーモアを感じる。遡って見てみるとホージーは格闘技が非常に好きな様子も伺える。と、ここで一枚の非常にユーモア溢れる投稿を見つけた。

どういうことなのだろうか。スタッフさんが大変な状況になっているのに、ホージーはスタバのカップを片手にスタンダップコメディアンよろしく佇んでいる。もはや意味はわからない。意味がわからないがこれを見ていて自然と笑みがこぼれている自分に気付いた。さすがホージー。そのエンターテイナーぶりは健在なのだ。
一時期は1Aのチームで打撃コーチもされていたようなのだが、現在はオマハで「ホージー ベースボールトレーニングセンター」を経営されているとのこと。

http://www.hoseybaseball.com

かつてはヤクルトで「タロウ」と呼ばれていたホージー。オマハでタロウの教え子が日本に再び新たなユーモアを持ち込んでくれる日が楽しみである。


ザ・ギース尾関高文