時は1978年11月21日。読売ジャイアンツが江川卓を獲得するために「ドラフト会議の前日は自由の身分でドラフト外の選手として入団契約可能」であると解釈し、ドラフト外入団という形で江川と契約を結びました。当然、この無理がありすぎる契約は認められず、この契約は無効となってしまいます。

 しかし、その後どうしても江川卓を諦められない巨人はドラフトで江川を獲得した阪神タイガースと、巨人のエース小林繁をトレードするという奇策に出ます。

 小林繁は「悲運のエース」と呼ばれながらも、その後阪神で活躍。江川卓も巨人のエースとして球史に残る投手となったのでした。

 さて、これがどのようにお弁当になるのか? 全国の空白の1日ファンの皆様そしてお弁当関係者の方々必見でございます。

「江川空白の1日」をお弁当にするために用意するもの

■材料(1人前)
ごはん………100g
ハム………1枚
チーズ………1枚
カニカマボコ………5本
コンニャク………1袋
ハンペン………1枚
海苔………1枚
卵………1個
マヨネーズ………1g

 材料が用意できたら、まずは江川卓の顔を作ります。

 顔をハムで作っていきます。江川卓といえば大きな耳。そして角刈りです。鼻にも特徴がありますね。

 これに目を加えるとこれらのパーツが出来上がります。これを後ほど組み立てていきましょう。

 続いては「空白の1日」の始まりでもある、クラウンライター・ライオンズドラフト時の記者会見マイクをこちらで作ります。

 コンニャクですね。こちら軽く茹でてから江川卓の前にこれでもかと、マイクに見立てて置いてください。

 次に会場を作りましょう。まずお弁当にごはんを敷きます。

 こちらに巨人の赤い旗を表すカニカマを載せていきます。

 そして忘れてはならないのは「空白の1日」です。とにかく空白感を出す食材といえばこれ「ハンペン」です。こちらをお弁当に詰め込み「空白感」を演出しましょう。ハンペンは子供も大好きですし、タンパク質もしっかりと取れる素晴らしい食材です。

 最後に江川卓の学生服をカットし、記者会見のシャッターの光をチーズで作ります。出来上がったらこれら全てをお弁当に綺麗に詰め込みます。するとどうでしょう! 「江川卓の空白の1日」が姿を現したではありませんか!

 お弁当から聞こえてくる緊迫した記者会見場のシャッター音。江川卓がこの後世紀の大事件に巻き込まれる事を示唆する「ハンペン」が存在感を存分に発揮しています。

 このお弁当を開けたとたんあなたは1978年にタイムスリップし、昭和野球の熱気を感じるに違いありません。このお弁当を「江川卓」好きな、または「空白の1日」好きな意中のあの人に作ってあげれば、もう落ちたも同然ですね。(お好みで「小林繁」バージョンも作ってもいいかもしれません)

 ちなみにこのお弁当を小学生の娘に見せたところ「楽しい感じがするけどあまり食べたくはない」とのこと。小学生のお弁当には不向きかもしれません。

 このお弁当を会社で食べようと蓋を開ようものなら野球好きの上司が食いつき、昇進にも繋がること請け合い。野球好きのOLからも大変にモテる事でしょう。全国のプロ野球ファンの皆様、ぜひ「江川空白の1日」を作って見てはいかがでしょうか。このお弁当があなたの人生を変えるかもしれません。


ザ・ギース尾関高文