「もっとシビアに」スポーツを取り巻く環境について
―長期的な目標についてもう少し詳しく教えてください。
山田:学生には、GSを通して次のステージで活躍してほしいというのが願いです。そして、ここでコアなファンを作ってもらって、いつか来るプロのスポーツの環境に向けて、ファンと選手としての繋がりを作ってもらいたいと思っています。
―学生向けには、「今後次のステップに進むための何かになれば」というサービスなのですね。
山田:そうですね。高校生で辞める人も、高校の集大成で評価をもらって、まだ続ける人にとってもアピールの場として活用してほしいと思っています。
―学生はなぜやりたいと思うのですか。
山田:例えば、大学でも競技を続けたいと思っていても、オファーがない人にとって、このサービスを活用すれば、自分のアピールに繋げられると思っています。
―どんなケースが想定されていますか。
山田:リクルートが見に来る場所であり、ファンの人が見る場所でもあります。周りの見てもらえる人に届くサービスにしたいと思っています。
―リクルーターやエージェントが見て、プロや大学にオファーするという形なのですね。
山田:そうですね。
―現時点でリクルーターはおられますか。
山田:今は声をかけ始めたところです。
―本リリースはいつ頃想定していますか。
山田:ゆったりふんわりやろうと思っています。
―スカウトマンの反応はいかがですか。
山田:評価をしているのがこのサービスの攻撃的なところなので、まだ日本に馴染んでいないと思っています。
―あえてそこに切り込む理由を教えてください。
山田:スポーツを取り巻く環境が、今が限界だと思っていて、ここからさらに上げていくために、評価をされる、評価をするという関係を作っていかないと、世界の中で戦えないと思っています。
―もっとシビアに戦わなければいけないということなのですね。
山田:そうですね。
―トップラインを上げるというよりボトムラインを上げていくイメージですか。
山田:両方ですね。
―もっとシビアなものを導入していきたいのですね。
山田:そうですね。それと、このサービスは学生が評価をしてもらいに行くという、自主性や積極性が大事だと思っています。学生がアプローチをすることが大事なので、そのためにもしっかり評価をしてあげなくてはならないと思っています。
「もっと積極的に」学生へ伝えたいこと
―どんな学生に参加してほしいですか。
山田:高校生ですね。
―どんな高校生ですか。
山田:花園に出られない選手もですね。理想は大学からも声がかからない選手に利用してもらいたいと思っています。でも、サービスのコンセプトからいくと、大学からオファーがあって成功するわけではないので、自分から積極的に評価をしてもらいに行くという文化を学生に根付かせたいと思っています。
―次に向かって行く学生なのですね。
山田:高校ラグビーでは、みんなが大学でラグビーを続けたいからやっているわけではないのですが、その過程で評価がつくことによって、大学でラグビーを続けたり、他の競技を始めたりするかもしれないと感じ、評価をしてもらうことが今のスポーツ界にとっては大事だと思っています。このプロジェクトを焦ってやっていない理由は、この仕組みについてこられる人が少ないということが大きいです。このサービスはプロに向かってというわけではなく、次に向かって何かに挑戦することを目標としています。ここで得た経験を生かして次の挑戦へ進んでほしいと思っていて、それは大学でもプロでも、まったく違う分野で挑戦するにしても、大きな糧になると思っています。
―山田選手自身の経験はありますか。
山田:ありますね。ワールドカップでトライを取るためにはこれが必要でした。ワールドカップでトライを取るためには試合に出なければいけません。そのためにはワールドカップの代表にならなければいけなくて、日本代表にならなければいけません。日本代表になるためには、自分が積極的に監督にアピールしなければいけないので、僕はそれを行ったことによって、最後の試合に出られてトライを取ることができました。
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