取材・文=Baseball Crix編集部
立浪和義氏
©Baseball Crix1位:広島
2位:巨人
3位:中日
4位:ヤクルト
5位:DeNA
6位:阪神
昨年2位に17.5ゲーム差をつけ優勝した広島が、今年も連覇に近いと見る。2位は戦力が豊富な巨人。FAで新加入の山口俊ら出遅れた選手もいるが、大きな問題に感じさせない陣容が整っている。3位は若手が台頭し、戦力が増した感のある中日。どのチームにも言えることだが、開幕直後につまずかなければ、優勝争いに絡む可能性もある。4位以降は一応順位を付けたものの、正直なところ今年も2位から6位は混戦になると思う。
篠塚和典氏
©Baseball Crix1位:巨人
2位:阪神
3位:広島
4位:DeNA
5位:ヤクルト
6位:中日
1位は巨人とした。盤石な優勝候補とまではいかないが、1位になる力は十分にある。WBCで頑張った菅野智之のコンディションは気になるが、15勝程度は求めたい。同じくWBC組の小林誠司がシーズンも自信を持ってやれるかも重要。リードがうまくいってチームが勝ちを重ねていけば、打撃に好影響するのがキャッチャー。打率で2割6分か7分くらい打てれば、打線のつながりもかなり良くなるはず。
そして、ぜひ上位争いに加わってもらいたいと考えた阪神を2位とした。若手も多いチームだが、そうしたチームは結束すると強く、チャンスはあるはずだ。金本知憲監督がいかにまとめるかだろう。広島は実績を評価。黒田博樹が抜けたものの、打線は力を保つと見て3位。ただ、いずれにしてもこの3チームは僅差の戦いになるだろう。ここに加わってくるとすれば、自信をつけてきているDeNAか。
里崎智也氏
1位:巨人
2位:広島
3位:ヤクルト
4位:DeNA
5位:阪神
6位:中日
昨年の順位とオフの動きによって戦力のアップ、ダウンがどれだけあったかをできるだけ客観的に見積もって順位予想した。FAで積極的に補強を行った巨人、戦力の整っている広島を1、2位とした。3位としたヤクルトは、昨年は5位だったものの、ケガ人が多く出ていたことを考慮。DeNAは、11勝を挙げた山口俊が抜けたという事実をそのまま捉えひとつ順位下げて4位とした。当然だが、新人や新外国人選手の活躍、ケガ人がどのチームに多く出るかで状況は大きく変わる。
石毛宏典氏
©Baseball Crix1位:巨人
2位:広島
3位:阪神
4位:DeNA
5位:ヤクルト
6位:中日
オープン戦最下位だった巨人だが、ベテラン勢はある程度計算できるし、マイコラス、マシソン、そして新加入のカミネロと、外国人投手がしっかりしている。小林誠司はWBCでのような打撃は期待できないと思うが、捕手としてひと回り成長した感がある。やはり143試合を戦うにあたっての戦力は最も豊富で、噛み合えば独走する可能性もある。
広島は投手陣がやや弱く、攻撃陣も昨年は出来すぎた感じがする。一昨年優勝したヤクルトが昨年5位へ転落したケースと重なり、連覇するイメージはない。阪神はメッセンジャー、藤浪晋太郎、岩貞祐太ら先発陣が安定している。糸井嘉男の加入も大きい。若手野手も育ちつつあり、Aクラスに食い込んでくると思う。
下位に予想したDeNA、ヤクルト、中日の3チームは、総じて選手層が薄い。昨年も揃って主力離脱の影響を強く受けた時期があった。上位予想の3チームには劣ると思う。
斉藤和巳氏
1位:巨人
2位:広島
3位:DeNA
4位:ヤクルト
5位:阪神
6位:中日
ここ数年、圧倒的な強さはないが、常に優勝争いに絡みAクラスに入っている巨人。新戦力の陽岱鋼、森福允彦、マギーが計算通り働けば優勝するだろう。広島は投打とも若手が力をつけているので、今年も優勝争いには絡むはず。期待しているのはDeNA。球団、ファン、地域も含め勢いを感じる。若い選手が多いが、開幕から良いスタートが切れれば、勢いに乗って優勝する可能性もある。
ヤクルトは打線が安定しているが、投手陣はベテランや外国人投手頼みでやや厳しい。阪神はまだチーム改革の真っ最中。戦力的にも優勝争いできる状況までには来ていない。中日は今年も外国人に頼らざるを得ないところが苦しい。日本人選手がどれだけ頑張れるかが、Aクラス浮上への条件だと思う。
小早川毅彦氏
©Baseball Crix1位:巨人
2位:広島
3位:中日
4位:阪神
5位:ヤクルト
6位:DeNA
巨人を1位とした要因は投手陣。日本ハムからトレード加入した吉川光夫、内海哲也、そして股関節手術から実戦復帰した杉内俊哉と、左投手の充実が大きい。あとは小林誠司。WBCの勢いを持ち込めれば、打線が繋がるとともにディフェンス面も安定する。
連覇を目指す広島は、昨年ほどは点が獲れないと思うので2位と予想。加えてキャンプを視察した上での勘だが、今年は4位に終わった一昨年のように、ミスが多発する予感がする。3位はキャンプの雰囲気が良かった中日。昨年の広島に感じたような上昇ムードがあった。なにより走塁面での積極性がいい。ただ3位に関しては、阪神とヤクルトを含め、僅差だと思っている。阪神が上位に食い込むためには、早い段階でクリーンアップを固め、打線の形をつくること。ヤクルトは毎年言われることだが、故障者を最小限に食い止めることができれば優勝争いにも加われる。
DeNAは投打ともに苦しい印象。投手陣は退団した山口俊の穴埋めをどうするのか。野手陣では正三塁手候補のシリアコが守備に不安を抱えるなど、ディフェンス面が心配だ。今年は優勝を目指すとのことだが、その気持ちと現実とのギャップに苦しむと見ている。
大久保博元氏
©Baseball Crix1位:巨人
2位:ヤクルト
3位:広島
4位:DeNA
5位:阪神
6位:中日
1位はFAで補強を行った巨人で、頭ひとつ抜け出すかもしれない。若手の出場機会が減り育成が滞るという声もあるが、そもそも順調に若手が伸びていればこうした補強をする必要はなかった。順番が逆だ。こうした局面では、チームをまとめる存在が重要。生え抜きで実績のある阿部慎之助のような選手がチームに同じ方向を向かせることができるか。小林誠司もWBCで良いリードを見せたが、ペナントレースでは、後日の試合での対戦まで考えた、より戦略的なリードも必要。それができるかに注目したい。
昨年首位を争った巨人と広島の間に、ヤクルトが入っていくと予想する。昨年のオンドルセク問題への対応などを見ていて思ったが、ヤクルトは筋の通った組織。真中満監督を中心にひとつとなって戦う体制は整っている。投手陣が弱みとして指摘されることも多いが、今年のセ・リーグは投手陣に問題を抱えるチームも多く、ケガ人の数さえ抑えることができれば、大きな差にならないと考える。
DeNAは4位としたが、昨秋に二軍総合兼外野守備走塁コーチから昇格した青山道雄ヘッドコーチがチームに与える影響は大きいはずだ。西武時代に一緒にプレーしたが本当に野球を知っている人。その意図を選手が理解できれば、上位浮上もある。