J1の4チームが早くも敗退に

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21日に行われた第97回天皇杯全日本サッカー選手権大会2回戦で、最大級の番狂わせが起きた。J1から数えて7部相当の福島県1部リーグに所属する創設2年目のいわきFCが、J1の北海道コンサドーレ札幌を破ったのだ。この日行われた他会場の試合でも、筑波大が、3-2でJ1のベガルタ仙台を、アスルクラロ沼津が1-0で京都サンガF.C.を、ヴァンラーレ八戸が1-0でヴァンフォーレ甲府を下すなど、多くの“ジャイアントキリング”が見られた。

中でも「スポーツを通じて、いわき市を東北一の都市にする」という明確なビジョンを掲げて創設したいわきFCの勝利は、Jクラブの新たな価値観を提示するような、深い意味を持つ勝利にも思える。

今季J1で苦戦が続いているとは言え、ホームの札幌厚別公園競技場で戦う札幌に対し、我慢を重ねながらも勝負所をうかがいながら後半31分に札幌のオウンゴールで先制。同45分には同点に追いつかれ、アディショナルタイム4分に勝ち越す。怒濤の展開となった最終盤、札幌が同点弾を決め、試合は延長にもつれる。

延長に入ってからは、「日本のフィジカルスタンダードを変える」というこれまた独自の目標値を設定しているいわきが、その言葉通りの躍動を見せる。疲れの見える札幌を相手に、終わってみれば5-2のスコアで勝利した。

アンダーアーマーの日本総代理店を務めていることで知られる株式会社ドームの支援を受けて強化を進めるいわきの躍進は、一部では予想されていたが、創部2年目というタイミングでエポックメイキングな勝利を挙げた格好だ。昨年11月にはサッカーコート1面、フットサルコート2面を有する「いわきFCフィールド」、商業施設が併設された巨大クラブハウスが完成するなど、いわきは地域1部というカテゴリーに収まらない進化を見せている。そのチームが挙げた勝利は、“ジャイアントキリング”や“番狂わせ”という言葉で簡単に片付けることのできない、特別な価値がある。

次回、天皇杯の3回戦は7月12日。清水エスパルスと対戦する。

いわきFCの詳細については、既報の下記コラムでも紹介している。

“8部”のいわきFCが掲げる壮大な野望目標はありません――いわきFC田村雄三監督の使命とは

VictorySportsNews編集部