沖縄で途方にくれてしまったベイスたん。
それでもベイスターズの試合のチェックは、欠かしません。
国吉投手の、プロ入り初完封で、見事な勝利だったね!
くいしんぼうのベイスたんは、おほしさまやシウマイをたべると
いろんなことを忘れてしまいます。
でも、いまは迷子だからね。
おまわりさんに、いろいろきいてみようね。
「おまわりさん、こんばんはやよ!」
「やあ、見かけない顔だね。こんばんは。」
「はい、こんばんはー!(ぺこり)」
「ベイスたん、はますた、いきたいやよ!
どうやっていったら、いい?」
「『はますた』っていうのは、
もしかして横浜スタジアムのことかい?」
「そうやよ!ベイスターズのおうえんにきたやよ!
ベイスたん、ベイスターズ、すきー!」
「うーん、ここからだと乗り物に乗って行く必要があるけど、
お金はあるかい?」
「『おかね』ってなぁに?」
ベイスたんは、おまわりさんからお金について学びました。
「あやや!ベイスたん、おかねもってないやよ!
こまったやよぉ~(ぺくぺくっ)」
「シ…シウマイでかい?」
さすがにおまわりさんも、びっくりしてしまいました。
でも、しばらく考えてから言いました。
「うんうん、そうだよね。
ハマスタに行きたい子は放っておけないよね…。
よし、さすがに横浜まではムリだけど、
おじさんは鹿児島行きのフェリーのチケットを持っているから、
特別に交換してあげよう」
なんとおまわりさんはシウマイ1ケで、
とても高価なフェリーのチケットを3枚もくれました。
フェリー乗り場に走っていくベイスたんたちを見送ったおまわりさん。
おもむろに電話をかけはじめました。
なんと、おまわりさんは、友利ピッチングコーチのお友達だったのです。
それでベイスたんたちを、放っておけなかったんだね。
おまわりさんもまた、ベイスターズを愛する者の一人だったようです。
さあ、フェリーのチケットを手に入れたベイスたんたちは、
一路鹿児島を目指します。
少しずつだけど、また一歩ハマスタに近づいたよ。
よかったね、ベイスたん!