ひとつ前のお話はこちら©カネシゲ タカシ

「あやや~、たいへんやよ!
ベイスたん、いっしょに、さがしてあげうー!」

「おお、ほんとうかね?うれしいね~、たすかるね~」

「(きらんっ)あっ、あっ、もしかして、これやよか?」

「あっ!ですね、ですね、それですね~!」

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そうです、あのときテレビ解説で、ベイスターズのことを
コテンパンに言っていた、あの達川さんです。

「あのときは、さんざん、いわれたやよ!
くやしいやよ!かなしいやよ!!(びちゃびちゃびちゃ)」

「ちょ、ちょっと、ワケがわからんのぉ~。
とにかく話を聞きたいけん、ワシの車に乗りなさい!」


そして……

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「決してベイスターズが嫌いとか、そういうことじゃ絶対にないんよ。
むしろ、もっともっと強くなってもらいたいという、
激励の意味を込めて、言っとるつもりなんじゃ」

「あやや~、ほんと?」

「この達川、デッドボールの判定以外は、ウソを言ったことないんよ」

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「今日は東京の仕事の合間を見て、用事でこっちに来たんじゃ。
広島空港まで飛ばすもんで、お詫びの意味も込めて、
途中まで乗せていってあげよう」

「うわーい!ベイスたん、たつかわかいせつしゃ、すきーーっ!!」


そうこうしているうちに、今日の試合が始まりました。

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ついつい、軽口をたたいてしまう達川さん。
でも、本当はおもしろくて、やさしくて、憎めないひとですよね。
野球ファンは、みんな知っています。

さあ、そんな達川さんのおかげで、
ベイスたんの一行は、無事(?)広島市に到着しました。
すこしずつだけど、ハマスタが近くなってきたよ!

ひとつ後のお話はこちら

カネシゲ タカシ

漫画家・コラムニスト。1975年生まれ、大阪府出身。 「週刊少年ジャンプ」にてデビュー。 現在は「週刊アサヒ芸能」や「スポーツナビ」に連載を持つほか、テレビ・ラジオ・トークイベントに出演するなど活動範囲を拡大中。 著書・共著に『みんなのプロ野球川柳』、『みんなの あるあるプロ野球』(ともに講談社)、『ベイスたんやよ!』(KADOKAWA)、『野球大喜利 ザ・レジェンド』(徳間書店)などがある。 元よしもと芸人。