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静岡県に到着したベイスたん。
ここはミカンの産地としても有名です。

「ベイスたん、はますためいぶつ、おみかんのこおり、たべたいやよ!
でも、たべれへんやよぉ~!(ぺくぺく)」

ベイスたんは、ハマスタ名物「みかん氷」に興味津々です。
でも、ベイスたんがたべることができるのは、
しろいおほしさまと、シウマイと、しじみのみ。

「……ちょうせんするやよ!(ドキドキ)」

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「あ、あ、むしろ、こうつごうやよ!」

そう、ハマスタの「みかん氷」は、かき氷の上に
みかんの缶詰をシロップごとかけたスイーツなのです。

ベイスたんは、おじさんに空けてもらったミカンを、
恐る恐るおくちに運びます。

「(ぱくっ…)あ、あまくて、すっぱくて、うまうま…」

ところが。

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これはいけません、おいのちメーターがへっちゃった!
やっぱりベイスたんの身体はミカンをうけつけないようです。

「あややぁ、おみかんのこおり、あきらめるやよぉ~(しょぼん)」

そこに、若者たちが通りかかりました。
どうやらベイスターズファンのようです。

©カネシゲ タカシ©カネシゲ タカシ

「ベイスターズ、おみかんのチームやよ!
つつごうせんしゅと、くによしせんしゅも、おみかんやよ!
ベイスたんも、おみかん、たべうーー!!」

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「うっ…うっ……」

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あれあれ、たべられたみたい!


どうやら、ミカンと氷の組み合わせがベストマッチだったことと、
なによりベイスターズへの強いあこがれの気持ちが、
「みかん氷」をたべることを可能にしたようです。

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よかったね、ベイスたん!

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カネシゲ タカシ

漫画家・コラムニスト。1975年生まれ、大阪府出身。 「週刊少年ジャンプ」にてデビュー。 現在は「週刊アサヒ芸能」や「スポーツナビ」に連載を持つほか、テレビ・ラジオ・トークイベントに出演するなど活動範囲を拡大中。 著書・共著に『みんなのプロ野球川柳』、『みんなの あるあるプロ野球』(ともに講談社)、『ベイスたんやよ!』(KADOKAWA)、『野球大喜利 ザ・レジェンド』(徳間書店)などがある。 元よしもと芸人。