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あの広いナゴヤドームで、なんと荒波選手がプロ入り初の本塁打!
しかも三浦投手は9回151球の大熱投。

惜しくも勝つことはできなかったけれど、
ほんとうに、ほんとうに、カッコ良かったね!




そして、昨日の試合はどうだったかな?

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なんとベイスターズが引き分けをはさんで3連勝!

加賀美投手もがんばったし、金城選手もホームランを打ったし、
苦手のナゴヤドームで、きもちのいい逆転勝利だったね。


「ベイスたん、ちこっとおなかがすいたやよ!
おみかんのこおりに、おほしさまと、シウマイ3ケをのせて、
いただくやよ!」

えっ…そんなたべ方?

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……まあ、ベイスたんには、きっとたまらなく美味しいんだろうね。

それはそうと、ハマスタに急がなくていいの?


「あ、ベイスたん、そろそろ、はますた、いくやよ!」

「ん、そうかい。じゃあ、あした配達のついでに、トラックに乗せて行ってあげるよ。少しは近づくと思うよ」

「うわーい、ベイスたん、くだものやのおじさん、すきーっ!」

よかったね、ベイスたん。
しかし、おじさんは急に気になることを言い出しました。

「ところでキミら、どうして新幹線で行かないんだい?」

「テレビさんと、冷ぞうこさんが、きけんぶつだから、
おことわりされたやよ!(ぺくぺくっ)」

「えっ、じゃあもしかしたら、ハマスタも入れないかもね」

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言われてみれば、たしかにスタジアムも危険物の持ち込みは厳重に禁止されているはず。

「ちょっとハマスタに聞くといいよ」

おじさんは、電話番号を調べて、横浜スタジアムに電話してくれました。

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どうやらアゴ割れ船長はハマスタに「こども3人分のチケットを取り置きしておいて」とだけ伝えていたらしく、家電であることは言っていなかったそうです。

球場の決まりで、家電は持ち込むことができないって…

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本当に泣いてばっかりのベイスたん。
ここまできて、みんなで応援できないなんて、あんまりだ!

「横浜DeNAベイスターズに、お手紙書いたらどうだい?」

黙って聞いていたおじさんが口をひらきました。

「遠くからきたチビッコの頼みなら、特別にきいてくれるかもしれない。こんなに熱心に応援してるんだ。きっときっと、なんとかしてくれるよ」

「あ、あ、ベイスたん、ベイスターズに、おてがみかくやよ!(ぐすん)」

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ベイスたんは、一生懸命お手紙をかきました。
何度も何度も書き直しながら、かきました。

そして、翌朝。

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朝一番の郵便屋さんに、手紙を託したベイスたん。
この想い、どうか届きますように!

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カネシゲ タカシ

漫画家・コラムニスト。1975年生まれ、大阪府出身。 「週刊少年ジャンプ」にてデビュー。 現在は「週刊アサヒ芸能」や「スポーツナビ」に連載を持つほか、テレビ・ラジオ・トークイベントに出演するなど活動範囲を拡大中。 著書・共著に『みんなのプロ野球川柳』、『みんなの あるあるプロ野球』(ともに講談社)、『ベイスたんやよ!』(KADOKAWA)、『野球大喜利 ザ・レジェンド』(徳間書店)などがある。 元よしもと芸人。