ひとつ前のお話はこちら

【4月19日(金)】

©カネシゲタカシ©カネシゲタカシ

レフトスタンド上段、あっという間に突き刺さった弾丸ライナーは
すべてのベイスターズファンの夢をのせたサヨナラアーチでした

身震いするようなスイングスピードで昨日からの悪い流れを斬り捨てたブランコ選手。
その姿はまるで“ハマのサムライ”のようでした。

©カネシゲタカシ


今日は負けても、明日は勝つ。

昨日の悔しい敗戦のあと、ベイスたんが言っていた通りになったね。
しかもこの日は、10回表をしっかり抑えた山口投手に勝ち星がつきました。


しかし、これは伝説の序章にすぎなかったのです。

【4月20日(土)】

©カネシゲタカシ

「かじたにせんしゅ、ぎゃくてんの2ベースヒッツやよ!」

すごい、すごい、二軍から上がってきたばかりの梶谷選手がやってくれたね!

降りしきる雨のなか、最後までベイスターズの勝利を信じていた
ベイスターズファンに、最高のプレゼント。

実は梶谷選手は守備でミスしてしまったことが原因で、二軍に落とされていたんだ。
でも、そこからよく立ち直ってくれたよね。

©カネシゲタカシ

ブランコ選手は、なんと3試合連続のホームラン!
絶好調にも、ほどがあるよね。

でも、これすらもまだまだ伝説の序章だったのです。

【4月21日(日)】

©カネシゲタカシ

「たかじょうほしゅの、タイムリーの、ヒッツで、サヨナラ!サヨナラ!
ベイスターズが、かった!ベイスターズが、かったやよ!!

ベイスターズ、つおいやよ!やさしいやよ!
すき、すき、すきーーーーー!!!!(ずばばばーーーん)」

ベイスたんのよろこびが大爆発!

ムリもありません。今季初の3連勝でチームは5割復帰!
ずっとヒットが出ずに苦しんでいた高城捕手が、プロ入り初のお立ち台に立ったね。

©カネシゲタカシ

4戦連発のホームラン…こんなの信じられない!!

知ってた、ベイスたん?
実はついこの間まで、ブランコ選手がホームランを打った試合は5戦全敗だったんだ。ブランコ選手も、それを少し気にしていたんだって。

だけど、この3連勝で、そのジンクスは完全に吹っ飛んじゃった。
ブランコ選手が打てば、チームは勝つんだ!

©カネシゲタカシ

なあに、ベイスたん?

©カネシゲタカシ©カネシゲタカシ©カネシゲタカシ©カネシゲタカシ


そうです。この3連戦は、これから始まる「ベイスターズ伝説」の、あくまでも序章にすぎないのです。

今までのくやしさや、かなしさを、ぜんぶぜんぶパワーにかえて、
どこよりも高く、誰よりも力強く、セ界の空へ飛び出せベイスターズ!

ひとつ後のお話はこちら

カネシゲ タカシ

漫画家・コラムニスト。1975年生まれ、大阪府出身。 「週刊少年ジャンプ」にてデビュー。 現在は「週刊アサヒ芸能」や「スポーツナビ」に連載を持つほか、テレビ・ラジオ・トークイベントに出演するなど活動範囲を拡大中。 著書・共著に『みんなのプロ野球川柳』、『みんなの あるあるプロ野球』(ともに講談社)、『ベイスたんやよ!』(KADOKAWA)、『野球大喜利 ザ・レジェンド』(徳間書店)などがある。 元よしもと芸人。