ひとつ前のお話はこちら

【7月7日(日)】

©️カネシゲタカシ

しかし、結果は……

©️カネシゲタカシ

番長・三浦大輔投手の奮闘むなしく、ベイスターズは敗れてしまいました。

もう少しだったのに…惜しかったね、ベイスたん。


と、そのときです。

©️カネシゲタカシ

「ミルキーウェイ大ちゃんス」の結果を伝えるために、
神さまがやってきました。


「7月7日までに、ベイスターズは3連勝ができなかったぞよ。
約束通り、おほしさまの飾りを5ケ、いただいていくぞよ。」

「あ!いややよ!いややよ!(ぴょんぴょん)」

「ルールはルールじゃ。
叫ぼうとも、わめこうとも、これだけは変えられないのじゃ。」


そう言うやいなや神さまは、ベイスたんのおうちについている
しろいおほしさまを5つ、回収してしまいました。

©️カネシゲタカシ

せっかくのかわいいおうちが、なんだか寂しくなってしまいました。

「じゃが…」

神さまがおもむろに口をひらきます。

「ワシは、ちゃんとベイスたんのことを見ておったぞよ。

流れるお星さまに、自分のことではなく、ベイスターズのことをお祈りしておった。
そして次の日、見事にチームは勝利した。

これは『あっぱれ』であると言わざるを得ない。
よって、こういうごほうびを、与えてしんぜよう。」

©️カネシゲタカシ

「きいろいおほしさまと、ぴんくのおほしさま、すこぶる、きゅーとやよ!(ぴょーん)」

ベイスたんは、新しい飾りに大喜びです。


「うむ。しろいおほしさまとちがって、たべられるわけではないが、
テンションは少しアゲアゲじゃろう。」

神さまは満足気です。

「あと、今夜は七夕の夜じゃったな。
特別に、おほしさまにちなんだ、こんなプレゼントもあげよう。(バサッ)
では、サラバじゃ!」

緑の髪を誇らしげに揺らしながら、神さまは空の向こうへ飛び去っていきました。

©️カネシゲタカシ

神さまからの贈り物、それは七夕まつりの笹の葉でした。
ベイスたんは、大喜びです。

「さっそく、たんざくに、おねがいごとを、かくやよ!」

しかし、そのときです。
おサムちゃんがあることに気付きました。

「うむむ?これは短冊ではないで候」

©️カネシゲタカシ©️カネシゲタカシ



笹の葉にかけられていたのは短冊ではなく、
なんと今年のオールスターゲームのチケットでした。

七夕の夜の、おほしさまにちなんだプレゼント。
それはオール“スター”のことだったんですね。


「3つのしあいの、ぶんがあるやよ!
テレビさんのぶんも、冷ぞうこさんのぶんも、おサムちゃんのぶんも、
ちゃんと、ちゃんと、あるやよ!」


「知ってタ、ベイスたん?
オールスターゲームには、中村ノリ選手と、ブランコ選手と、番長投手と、三嶋投手が、出場するんだヨ」


「きゃぁあああああああああああああ!!!!!」


ベイスたんは、出場選手の名前をテレビさんから聞いて、
もうテンションMAXです。


「うーわい、うわーい、ごいすーのチケッツ、もろたやよ!
あのコ、ちこっと、いいとこあるやよ!
あのコ、ちこっと、きがきいてるやよ!」

©️カネシゲタカシ


ベイスたんは 言葉のつかいかたを もう少しお勉強しなくっちゃね。




さあ、神さまからの予期せぬサプライズは、いったい何を意味しているのでしょうか。

去年は「オールスター大ちゃんス」がありました。
今年はいったい…?

とにかく、大好きな中村ノリ選手や番長投手も出場するオールスターゲームを、ワクワクしながら楽しみに待とうね、ベイスたん!

ひとつ後のお話はこちら

カネシゲ タカシ

漫画家・コラムニスト。1975年生まれ、大阪府出身。 「週刊少年ジャンプ」にてデビュー。 現在は「週刊アサヒ芸能」や「スポーツナビ」に連載を持つほか、テレビ・ラジオ・トークイベントに出演するなど活動範囲を拡大中。 著書・共著に『みんなのプロ野球川柳』、『みんなの あるあるプロ野球』(ともに講談社)、『ベイスたんやよ!』(KADOKAWA)、『野球大喜利 ザ・レジェンド』(徳間書店)などがある。 元よしもと芸人。