テニスの4大国際大会の一つである全仏オープンの会場、ブローニュの森の競技場、ローラン・ギャロスにインスパイアされたクラブハウスも入る新施設は「テニス×住居×庭」という、これまでにないコンセプトが特長。12月20日には内覧会も行われ、テニスファンのみならず周辺住民にとっての憩いの場所、文化発信基地として早くも話題を呼び始めている。

 「テニスを通じてさまざまな人たちが繋がり合い、人々が集まる“庭”を残したい」。そんなコンセプトから今回の新施設は誕生した。2007年の設立時からテニススクールやカルチャースクールなど、愉しく健やかな暮らしをサポートしてきたレテだが、広大な土地の有効活用を見据える中で、代表の河原弥生さんが、“テニス文化”を継承し、心安らぐ環境を維持するべく、今回のリニューアルを決断した。最近では、こうした住宅地の広大な敷地は大型のマンションなどに転用される例が多く、スポーツを中心とした文化施設として保存・活用されるのは異例といえる。

 敷地内には全5面のテニスコートに加え、新たに設計事務所「オンデザインパートナーズ」が手掛けた3階建ての施設が誕生。1階にはコートを眼前に臨む広々としたクラブハウス、フランスのブランド「テクニファイバー」の商品を扱うラケット&ストリングスショップなどテニス関連のスペースのほか、会員以外も自由に利用できるカフェ「カフェドレテ」がオープン。コーヒー・紅茶や特製のキーマカレー、ホットサンドイッチ、スイーツなどを提供する。また、テラス席では季節によってBBQなども楽しめる予定で、交流の場としても活用されそうだ。

 また、全17部屋の集合住宅「リラドエテ」(賃料17万5000円~)が入り、テニスが身近にある生活環境を実現。眼前にテニスコートを臨むテラスが設けられた部屋もあり、テニス愛好家にはたまらない居住空間となっている。建物の周りにはグリーンデザインに定評のある「SOLSO」による旧家の庭園を生かした緑豊かな「庭」が広がり、東京23区内にいながら季節の移り変わりを感じられる癒しの空間を演出している。

 「レテ」とはフランス語で「夏」の意味。「南仏の夏の太陽」のように、周辺住民やここの集う人たちの毎日を照らす場所になってほしいとの願いがこめられている。スポーツ、カフェ、集合住宅がここまで一体となった施設はなかなかなく、文化発信拠点として、さらには土地活用の新たな形として注目を集めそうだ。

施設概要

・クラブハウス
「レテ テニスクラブ」の会員専用のクラブハウス。テニスコートを臨む広々としたラウンジのほか、更衣室、ロッカー、シャワールームなどテニスを快適に楽しめる設備を完備。聖地ローラン・ギャロスのバックステージを思わせる洗練された空間となっている。

明るい光が差し込む、テニスクラブ会員専用のラウンジクラブハウス内、ラウンジとロッカールームをつなぐ通路(左)とロッカールーム(右)

・ラケット&ストリングスショップ 9:00~18:00、火曜定休
1979年設立のフランスのブランド「Tecnifibre(テク二ファイバー)」のラケットとストリングスを取りそろえるショップを設置。最新ラケットの試打やガット張りが可能だ。

ラケット&ストリングスショップ

・カフェドレテ(Café de Lete) 10:00~19:00、火曜定休
緑豊かな庭を眺めながらゆったりと過ごせるカフェ。コーヒー、特製の「ガーデンキーマカレー」、ホットサンドイッチや各種スイーツを提供。モーニング利用に合う自家製グラノーラなどもそろえ、時間帯を問わず楽しめる。店内座席のほか、半屋外席、テラス席も。

メニューイメージ

・リラドエテ(Lilas d’Eté)
3階建て、全17部屋の居住空間。名前の由来はもともとこの場所にあった100年を超える旧家のシンボルツリー、百日紅(サルスベリ)のフランス語名から。
 部屋タイプ:1LDK~2LDK
 賃料:175,000~216,000円
 共益費:15,000円
 駐車場:3台(25,000円)

リラドエテ外観

「レテ テニスクラブ」概要

1月から「プレミアム会員」と「モーニング会員」を新設。さまざまな生活スタイルに合わせて、好きな時間にテニスを楽しめる場を提供する。

・コート面数 オムニコート:3面/ハードコート:2面
・料金プラン
 プレミアム会員44,000円(土日、祝日を含む7~21時)
 フルタイム会員29,700円(土日、祝日を含む9~18時)
 ウィークデイ会員19,800円(土日、祝日を除く9~18時)
 モーニング会員22,000円(土日、祝日を含む7~9時)
 ※火曜定休
・会員特典多数あり
・ジュニアテニススクールやレディーストーナメントも実施

レテ テニスクラブ詳細は公式サイトまで

VictorySportsNews編集部