「健康に前向きな社会を作り、人類のポテンシャルを引き出す。これが私たちの使命です。1人ひとりが自分の可能性を引き出すには、健康であることが何よりも大切であると感じています」
オフィシャルパートナー就任発表会の冒頭、そう切り出したのはテンシャルの中西裕太郎代表取締役CEO。高校時代はプロサッカー選手を目指していたという中西代表は、病気によってその夢を断たれたことで「体の調子が良くなければ、何事にも挑戦できない」と痛感。「コンディショニングの重要性を社会に還元したい」と、同社を創業したのだという。
創業後はまずトップアスリートの声に耳を傾け「過酷な環境で挑戦する彼らのパフォーマンスや人生を本気で支えたい」との思いから、一切の妥協を許さない本当の良いモノ作りに没頭。トップアスリートの知見を生かした製品開発。さらには睡眠のパーソナライズ指導をはじめとしたコンディショニング支援などを行ってきた。今回のオフィシャルパートナー就任についても「極限のプレッシャーの中で戦う侍ジャパンの皆様のコンディショニングを支えることができないだろうか」と考え、同社の製品や取り組みを紹介したことがきっかけだったと、その経緯を明かした。
発表会では中西代表のプレゼンテーションに続き、侍ジャパンの井端弘和監督も登壇。トークセッションでは「私が監督になっていち早く侍ジャパンに協力したいと言っていただき、テンシャルの製品を使わせていただくようになりました。やはり野球選手、特に(日本)代表の戦いでは日頃の試合よりキツいこともあるので、リカバリーが非常に大事。次の日にまた(コンディションが)フラットになるのはありがたかったです」と、自身の体験に基づいた同社製品の効果などを語った。
その井端監督が愛用している製品として挙げたのが、着るだけで血行を促進し疲労を回復させることで健康的な毎日を支えるという機能性パジャマのBAKUNE。「朝起きた時に汗をかいた感じが全くない。裏生地の肌触りがすごく良くて、寝つけない日は全くないというところではすごくありがたいです。これなしでは寝られないなという感じがしますね。夏用も着てみてひんやり感がありますし、最高の商品だなと思っています」と実際に着用しての感想を口にした。
「若かりし頃からコンディショニングは大事だと思っていた」という井端監督は、「プロ野球は毎日(試合が)ある。その中で毎日回復するというのがなかなか難しかったので、こういう(テンシャルの)商品が当時からあったら自分もちょっと違った結果になっていたのかなと思います」と自身の現役時代を振り返る。
その言葉はアスリート、野球選手にとってコンディショニングがいかに大事かを物語る。テンシャルは2018年創業のスタートアップ企業ながら、現在は1000人を超えるアスリートが同社の製品を使用し、12名とはコンディショニングサポート契約を結んでいる。昨年はメジャーリーグのシカゴ・カブスでデビューした今永昇太と同社の商品開発担当が幾度も打ち合わせを重ね、「心身を整えるコンディショニング」という発想から生まれたワークウェアMIGARUの限定モデルを8カ月かけて完成させた実績もある。
それだけに中西代表が「テンシャルというと、リカバリーウェアやBAKUNEをはじめとした『睡眠』のイメージが強いと思いますが、睡眠以外にも栄養・運動とトータルでコンディショニングをサポートできる体制を整えています」という同社には、単なるオフィシャルパートナーではなく侍ジャパンをコンディション面で支えるという重要な役割が期待される。また、このパートナーシップには侍ジャパンのトップチームのみならず社会⼈、U-23、大学、U-18、U-15、U-12、女子とあらゆるカテゴリーの野球日本代表が含まれており、創業からまだ7年の同社にとって大きなチャレンジになるのは間違いない。
「トップアスリートの皆様は日々過酷なプレッシャーに追われていると思います。その中で、遠征先など自宅と違う環境で体を整えないといけない。私たちがBAKUNEなどで睡眠環境などを整えていくことによって、少しでも貢献ができたら嬉しいなと考えています」と中西代表は同社ならではのサポートを約束。すると井端監督も「トップ(チーム)だけじゃなく各カテゴリーにしてもらえるのは監督としてすごくありがたい。これからもお願いしたいなと思います」と感謝の言葉で応えた。
トークセッションの最後には、テンシャルに対する期待とファンへのメッセージを求められた井端監督が「(来年)3月は負けられない試合が続くんですけど、(テンシャルのサポートで)少しでも休まるような気がしています。当然国民の皆さん、ファンの皆さんは優勝を期待していると思いますので、そこを目標に1試合1試合戦っていきたいなと思っています」と力強く語ると、中西代表も「日々もっともっと良い商品、しっかりと誠実にモノ作りをしていくというところが何よりも大切かなと思います。少しでも貢献できるように、さらに頑張っていきたいなと思います」と改めて侍ジャパンを全力で支えることを誓った。
新たにオフィシャルパートナーとなったテンシャルが最高のコンディションという土台を築き、侍ジャパンのポテンシャルを最大限に引き出す──。そうなれば2006、2009年に続く侍ジャパンのWBC連覇は、グッと現実味を帯びてきそうだ。
トップアスリートたちも注目 快適な睡眠を支える『掛け布団』
アスリートが試合や大会で最高のパフォーマンスを発揮するのに重要な要素の1つが休養、そして睡眠だろう。特にプロ野球、サッカーJリーグ、バスケBリーグというような何カ月にも及ぶリーグ戦に臨む場合であったり、テニス、ゴルフ、卓球といった国際大会やツアーを転戦する場合、いかに毎日睡眠をしっかりとるかどうかで、疲労の回復具合が変わってくる。