近年、子どもの体力低下が深刻な課題となっており、文部科学省の「体力・運動能力調査」によると、1985年頃をピークに、走る、跳ぶ、投げるなどの基礎的な運動能力や筋力が低下傾向にある。核家族化と都市化の進行による遊び場の減少、屋外での遊び時間の減少、学校や地域での運動活動機会の減少などが主な要因とされている。

 一方で、共働き家庭の増加に伴い、放課後や休日の習い事への送迎が困難という課題も顕在化している。保護者は子どもに質の高い教育機会を提供したいと考えている一方で、時間的・物理的な制約により、その機会を十分に活用できないケースが増えている。

 こうした社会課題に対し、両社は保育園や幼稚園という子どもたちが日常的に通う場所でスポーツ教育を提供することで、送迎の負担なく質の高い運動機会を届けることができると判断。学研グループの教育ノウハウとbiimaのスポーツ教育の専門性を融合させることで、新しい価値を提供できるとして本協業に至った。


 「Lumio(ルミオ)」という名称は、ラテン語で「光」を意味する「Lumen」に由来しているという。「子ども一人ひとりが持つ才能という光を灯し、その輝きを最大限に引き出したい」という想いが込められた。

 その「子ども一人ひとりの才能の光を灯す」というコンセプトのもと、学研グループが長年培ってきた教育コンテンツと、biimaが全国400拠点以上で展開する21世紀型総合スポーツスクールのメソッドを組み合わせた、これまでにない幼児向けスポーツ教育プログラムを提供していく。

 総合スポーツプログラムとしては、年間を通じて7種類以上のスポーツ(サッカー、野球、体操、テニス、バスケットボールなど)を実施する。特定のスポーツに偏らず、走る、跳ぶ、投げる、打つ、止まるなど多様な動きを経験することで、神経系の発達を促進する仕組みだ。

 非認知能力の育成にも注力し、スポーツだけでなく、コミュニケーション力、課題解決能力、協調性などの非認知能力を高める独自プログラムを毎回実施する。チーム活動を通じて、子どもたち自身が考え、話し合い、実行するアウトプット型のコーチングを採用している。

 また、スポーツのポイント解説動画や、学研の教育・食育等のオリジナル動画コンテンツの会員への配信も行う。家庭でも継続的に学習できる環境を整えることで、保護者による家庭教育もサポートし、子どもの成長を多面的に支援することを目的としたものだ。

 さらに、グループ会社のGakkenが体力テスト受託で培ったノウハウを活用した定期的な測定会を行い、子どもの運動の様子を動画撮影することで、成長過程を数値と映像の両面で記録し、保護者が子どもの確かな成長を実感できる仕組みを提供する。

 2026年度は約30拠点でのスタートを予定しており、2027年度以降はグループ会社のGakken SEEDを通じて全国の幼稚園・保育園・学童への展開を加速させ、対象を児童に広げてより多くの子どもたちに質の高いスポーツ教育の機会を提供していく方針だ。Gakkenは小学校における体力テスト領域にも取り組んでおり、幼児期から小学校への接続を見据えた一貫した運動支援を行うことで発達段階に応じた継続的な育ちの支援を実現するとし、さらに将来的にはAIテクノロジーを活用した動作解析を導入することで運動分野における個別最適な育ちの提案を実現していく予定だという。「本協業を通じて得られる知見やノウハウを活かし、さらなるプログラムの充実や新たなサービス展開も視野に入れながら、幼児教育の新しいスタンダード創出を目指していく」としている。


VictorySportsNews編集部

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