他力本願のR・マドリード、夢の中にいるバルサ
R・マドリード対ベティス戦で主審を務めたマテウ・ラホス主審は、この一戦で大きな影響を及ぼした。 決定的なレアルのファールを2回も見逃したのだ。 一つ目は、MFダルコ・ブラシャナツ(ベティス)に対して、ペナルティエリア外でのGKケイラー・ナバス(R・マドリード)によるファールだろう。ナバスは21分のこのプレーで退場処分になってもおかしくなかった。 二つ目は、GKナバスのミスで0—1となった後に、DFダニエル・カルバハル(R・マドリード)がゴール前でクリアの際に犯した、FWアントニオ・サナブリア(ベティス)への明らかなチャージである。これがファールと判定されれば試合は0—2になっていただろう。 実際にこれらのファールがとられていれば、スコアはドロー、もしくはR・マドリードの敗戦へとなっていたかもしれない。 R・マドリードのプレーは、内容がよいものとはいえなかった。 ジダン監督は今回も、よいプレーをしていないチームが点を簡単に奪えた試合の現状について言及を避けた。ジダン監督は自身のチームに素晴らしい選手たちを持ちながらも、試合前日まで、R・マドリードに対してのジャッジや、審判についての皮肉的な発言をしていたのが少々不自然だ。 ベルナベウ(レアル・マドリードのホームスタジアム)でのホーム戦のように、主導権をとるのは簡単ではない。 また、今の4—3—3のシステムのなかでの一つのプレーが、BBC(カリム・ベンゼマ、ガレス・ベイル、クリスティアーノ・ロナウド)によって“審査”されてしまうと懸念したが、ベティス戦では再びセルヒオ・ラモスが解決策となった。 バルサの試合内容も評価できるものではない。 バルサは先日の6—1での大逆転劇の余韻に浸っているようだ。歴史的な試合だったが、リーグ戦でも最後まで戦い続ける必要がある。3月12日の試合では、チャンピオンズリーグで見せたようなプレーはなかった。ルイス・スアレスは同点弾を決めたが、強さもラストパスの精度も欠けた。天才メッシを除き、選手は許しがたい試合をした。